こんな方に向けて書いています
- Majestouch XacroM10SPが気になる方
- 左右分離式を検討している方
MajestouchのXacroにはM10SPとM3Aの2種類があり、今回紹介するのが左右分離式のM10SPです。
左右分離式キーボードという特性上、クセも多いですがその分長方形型のキーボードでは到達できない疲労軽減効果も受けられます。
日本語配列が選べる左右分離式キーボードは希少であり、それ以外にもXacro M10SP独自の要素がちりばめられています。
このキーボードを一言で表すと、「ありそうでなかった尖りキーボード」です。
尖りキーボードなので全員におすすめ出来る訳ではありませんが、一部の方にはぐっさりと刺さるキーボードです。
最初に結論から紹介しますと以下に当てはまる場合はオススメですし、この記事を見る価値があると思います。
XacroM10SPで幸せになる方
- 疲労軽減したい方
- マクロを使いたい方
- 左だけで使いたい方
- キー配置をある程度覚えている方
まあ、これらに当てはまっていなくても左右分離式は特徴的なので色々面白いと思いますので、是非ともご覧ください!
それではFILCOのMajestouch Xacro M10SPのレビューをしていきます。
なお、今回は日本語配列・静音赤軸モデルを購入しましたので、他のバリエーション(特に英語配列)を検討している場合は少し異なります。
Majestouch XacroM10SPをレビュー
それでは、Majestouch Xacro M10SPをレビューしていきます。
まずはパッケージからです。
Majestouchシリーズのパッケージって黒色が多くてシンプルなのですが、今回は珍しく赤色ベースで結構目立つ色が採用されています。
文字もホイル加工っぽくしてあって光が反射しており、「他の機種とは違うぞ」という意気込みが感じられます。
パッケージを開けると本体がお出ましです。
M10SPはF1~F12などの最上部のキーが省かれており、マクロキー用に2列増えているので長細い印象を受けますね。
内容物を全て取り出してみました。
左右分割式はケーブルが多く必要なので、他のMajestouchシリーズよりも付属品が多めです。
付属品も結構凝っているので後で解説します。
外観レビュー
まずは、Xacro M10SPの外観から解説していきます。
左右分離式キーボードなので右手部分と左手部分に分かれているのが一番の特徴ですね。
この特徴がM10SPをM10SPたらしめていると言っても過言では無いでしょう。
そして、次に気になるのは真ん中あたりのキーキャップの色が異なっていることです。
これは事前に設定しておくことでマクロキーとして利用できます。
シンプルキーボードでマクロキーが利用できる機種ってほとんどありませんし、左右合計10個もあるのでかなり拡張性は高いと言えます。
色が違うのはただ単にデザイン的にアクセントになるだけでは無く、キーボードをちらっと見るだけでマクロキーの位置がすぐに分かります。
加えてグレーのキーキャップのみ緑色で印字がされており、新鮮で結構デザイン的に好きです。
余談ですが、両側の内側にマクロキーを配置するのはFILCOが意匠権を取得しているので、他のメーカーでは真似できない独自の強みです。
M10SPは左右分割式キーボードですが、両側を合わせることで普通の長方形型キーボードとして使用できます。
キーボードを広げられない場合や、「今は普通のキーボードの方が良いな、、、」となった場合もマクロキー付きのキーボードとして使い続けられるのが特徴です。
もし、M10SPが左右分離機能が無いとしてもマクロキーがたくさんついているシンプルキーボードは少ないです。
「マクロキーをたくさん使いたい」という方はそれだけで選ぶ理由になると思います。
唯一の装飾部分は前面右にあるFILCOロゴですね。
これはMajestouchシリーズのどの機種にも入っており、トレードマークみたいな感じです。
そして落ち着きながらも高級感があるので、全体の雰囲気を崩しません。
側面から見るとお馴染みのステップスカルプチャー構造です。
これは横から見た際に湾曲している構造であり、タイピングに有利な形状です。
左右分離式でもタイピングが意識されているので、基本的な部分は忘れられていません。
背面部分も左右分離だからこその独特な特徴があり、他のキーボードとは違う部分も多いです。
おそらく、最初に気になるのは大量のdipスイッチでしょう。
このdipスイッチは一部の配列を入れ替えるためのスイッチです。
しかし、大体は4つ~6つの範囲で付いている物がほとんどなので、12個も付いているM10SPは異端です。
実際にdipスイッチだけで設定できる範囲はかなり広いです。
また、高さ調整脚を取り付けるためのねじ穴も片側に4つずつ付いています。
これは、後述する付属品である高さ調整脚を装着するための穴で、自由なポジションを選ぶことが可能です。
以上がMajestouch M10SPの外観でした。
左右分離キーボードは長方形型のキーボードとは違って、色々異なる部分が多く見ていて非常に楽しいです。
付属品
次に付属品の方を解説していきます。
付属品も他のキーボードでは見られない物が入っています。
- 専用ケーブル
- 高さ調節用脚
- 交換用キーキャップ
- キープラー
- キーロック用パーツ
- 説明書
1つ目の付属品は有線ケーブルです。
左右分離式なのでPCとキーボードを接続するケーブルの他に、左右を接続するためのケーブルも付属しています。
ちなみに、左右を繋ぐケーブルはチップが搭載されているらしいので、他のUSB Type-Cケーブルでは代用できないそうです。
2つ目の付属品は高さ調整用の脚です。
これは左右分離式であるが故に必要なパーツです。
ほぼ全ての長方形型キーボードの裏にはチルトスタンドという角度調整用の脚が付いています。
しかし、左右分離式という特性上チルトスタンドが無いので、高さ調整用脚を取り付ける必要があるのです。
この高さ調整脚のねじ部分を本体裏のねじ穴にはめることによって、角度を付けることが可能です。
3つ目は交換用キーキャップです。
本体の裏についていたdipスイッチによって配列を変更した場合は、キーキャップの印字と実際の機能が違ってしまいます。
そこでキーキャップの印字と実際の機能を揃えるために使用します。
専用のキーキャップケースに入っており、保管時にも無くしにくいような対策がされています。
4つ目はキープラーです。
初見では使い道が分かりにくいと思いますが、これはキーキャップを外すための専用道具です。
交換用キーキャップを使用したり、清掃するする際に非常に便利です。
5つ目はキーロックパーツです。
これは、使用していないキーを物理的に下がらなくするためのパーツであり、後ろからパーツを差し込むことで使用できます。
普段使用しないキーに差し込んでおくことで、意図しない操作を防ぐことが可能です。
使用しないキーのミスタイプを防ぐ方法として「キーキャップを抜く」という方法もありますが、このキーロックパーツを使用することで外観を損なわずにミスタイプを防げます。
最後は説明書です。
Xacro M10SPは機能が豊富ですが直感的には分からない部分もあります。
dipスイッチの機能やマクロ関係など使いこなそうとすると、説明書にお世話になる可能性が非常に高いです。
以上がMajestouch M10SPの付属品でした。
Majestouch XacroM10SPの特徴
次にMajestouch Xacro M10SPの外観からは分からない特徴について解説していきます。
"Xacro"はMajestouchシリーズの中でも最高級モデルであり、たくさんの機能が搭載されています。
- ポジションの自由度が広い
- 70%キーボード
- dipスイッチ
- マクロ機能
- USBポート
- 片方で使える
- 分離型パームレストが必要
- 配列と軸を選べる
- 実売価格が2万円強
ポジションの自由度が広い
まず、左右分割式のメリットはなんと言っても、ポジションの自由度が非常に広いという部分でしょう。
実は長方形型のキーボードだと手首を狭くする必要があり、手首や肩など無意識に力を入れてタイピングをしています。
しかし、左右分離式であることによって手首や肩に負担が少ないような配置が可能です。
例えばハの字配置です。
この配置はエルゴノミクスキーボードでも採用されており、長方形型のような手首の曲げを無くすことが可能です。
そして、個人的にハの字配置より疲労軽減と作業効率向上におすすめなのが"逆"ハの字配置です。
これは先ほどとは反対に右と左の間を開けて2つの角度をハの字とは"逆"にした置き方をしています。
この置き方は手首の角度を自然にするのに加えて、肩の窮屈さからも解放されるのです。
それに加えて真ん中が空くので、資料を見ながら作業をする際に非常に楽になるのです。
首の動きも最小限に出来るので、これも”逆”ハの字配置がおすすめの理由であると言えます。
キーの配置をある程度覚えないと探す手間が増えますが、タッチタイピングが可能ならば”逆”を選んだ方が絶対におすすめです!
また、前項でキーボードの裏に高さ調整用脚を装着するねじ穴が4つあると紹介しましたが、それがポジションの自由度を一層広げているのです。
実は高さ調節用の脚は「奥を高くする」「内側を高くする」「前面を高くする」という3つの使い方が可能なのです。
まず、1つ目として奥側を高くするとチルトスタンドと同じ効果が得られます。
2つ目の使い方は高さ調整用脚を内側へ装着して内側を高くすることが可能です。
人間は両方の手のひらを机に「ベター」と付けようとすると手首を回転させるような力を保持する必要があります。
内側を高くするとこの力が必要無くなるので、さらに疲労を軽減できるのです。
エルゴノミクスマウスの内側が高くなっているのも同じ理由です。
そして、僕が「すげえ」と思ったのが3つ目の手前側に装着するねじ穴が付いていることです。
手前側に装着すると前面が高くなり、いわゆる”逆チルト”と呼ばれる角度になります。
したの画像をみて頂ければ、赤枠内に示すようにパームレストに対するキーボードの角度が変化しているのが分かります。
ここで「逆チルトってなんの意味があるの?」と疑問に思うかもしれませんが、チルトスタンドが無い方が有利になる場合があります。
チルトスタンドを使わないデフォルトの状態でもある程度の角度が付いているので、それを相殺するために逆チルトにするのです。
ただし、全員におすすめ出来る訳ではありません。
手の大きさによっては手のひらに最下段のキーが手のひらに当たって誤入力が頻発する場合もあります。
人によっては合う合わないがありますが、是非とも一度試して頂きたいポジションです。
このように左右の手の位置を自由に決められるだけでは無く、角度も決められるのが左右分離キーボード最大のメリットと言って良いでしょう。
手のポジションが非常に豊富
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70%キーボード
2つ目は70%サイズのキーボードであるという点です。
キーボードのサイズ的に主流なのがテンキーが付いているフルサイズとテンキーが無いテンキーレスです。
そして、その次に多いのがコンパクトサイズで(60%キーボード)です。
しかし、Xacro M10SPはテンキーレスとコンパクトサイズの間の70%サイズです。
コンパクトサイズ(60%サイズ)はコンパクト化のために一部のキーが削減されており、削減された部分はFnキーと同時押しによって使えるキーボードです。
Xacro M10SPはF1~F12や矢印キーが無いのは同様ですが、マクロキーが2列分追加されています。
これによって60%キーボードより少し大きい70%サイズになっているのです。
ただし、テンキーレスと比較すると横幅が1列分、縦も1段分しか削減されていないので、コンパクトさはそこまで感じません。
削減されたF1~F12はFnと数字キーを同時押しすることで使用できます。
矢印キーもありませんが、こちらもFnキーと赤枠で囲っている部分のキーで代用します。
矢印キーは割と使用する方が多いと思いますし、この入力方法には慣れる必要があります。
ただ、数日間~1週間程度で慣れてきますし、指の移動距離が短くなるので一度慣れれば快適です。
ちなみにですが、キーボード上からマウス操作も可能です。
上下左右の移動、右左クリック、マウスホイール操作が左手で可能です。
ただし、上下左右の移動は一定速度でONかOFFしかできないので、大きく動かすときは遅いし細かい作業をする際も精密な操作が難しいです。
まあ、スクロールをする場合はマウスを使うより早いので、その部分だけ使用しています。
以上のように70%という珍しいサイズのキーボードで、一部普通とは違う操作をする必要もあります。
一部キーが削減された70%サイズで削減部分はFnと同時押しで代用
dipスイッチ
本体の裏側に大量についているdipスイッチですが、Xacro M10SPをフルに使うにはdipスイッチの操作が不可欠です。
ついつい「面倒だな」と思いがちですが、一度設定してしまえば後で変更することはほとんどありません。
Xacro M10SPを最後に購入した場合は是非とも説明書を見て設定することをおすすめします。
ちなみに、Majestouch Xacro M10SPの説明書はFILCOの公式サイトで公開されています。
誰でも見れるので「購入前だけど、どんな部分が変化するんだろう?」と気になる方はそちらをご覧ください。
そして、dipスイッチのON/OFFによる配列の変化は、付属のキーキャップを変更することで印字を揃えられるのもポイントです。
dipスイッチで自分好みの配列に変化させられる
マクロ機能
左右の内側には大量のマクロキーが付いていましたが、これを使用するには事前の設定が必要です。
1つ目は本体のdip11をONにすることであり、2つ目はマクロの設定には"FILCO Assist"という専用のソフトをインストールすることです。
FILCO Assistで設定できるマクロを大きく分類すると、他のキーの役割やショートカットキーを設定できるキー登録、一連のキー操作を再現するマルチキー登録、定型文が一発で打てるテキスト登録があります。
マクロ機能としてはかなり機能が豊富な部類であり、幅広い用途でマクロを役立てることが可能です。
僕の使用例だと左側の親指にバックスペースを設定して左親指で文字を消せるようにしたり、ブログ執筆で使用する長い固有名詞"Majestouh Xacro M10SP"などをテキスト登録して使用しています。
さらに、これらの設定はキーボード本体に保存されるため、他のPCで使用しても同一のマクロを利用できます。
さらにさらに、キーボードのレイヤーが4つ存在しており、事前に設定しておけば用途によって違うマクロを呼び出して使えるので、「仕事用はレイヤー1、ゲーム用はレイヤー2」みたいな感じでいろいろな用途で利用可能です。
テキスト登録はFILCO Assistが立ち上がった状態でのみ使用できます
ただし、現時点(2024年3月現在)ではソフトにバグが残っているという報告もあるので、信頼性は発展途上なのかもしれません。
また、Xacro M10SPではWinLock+という機能も利用できます。
これを一部のキーを無効化する機能で、FILCO Assistで自分で無効化するキーを指定できます。
Fnキー+Altキー+Shiftの同時押しでON/OFFの切り替えが可能です。
これらの設定方法はFILCOの公式サイトにかなり詳しく記載されているので、実際に使用する際にはそちらをご覧ください。
マクロとWinLock+で自分好みに設定可能
USBポート
本体の左側の背面にはUSBポートが付いています。
USBメモリを使う場合やUSBマウスを使う際に便利なので、役に立つ機会はあると思います。
ただし、ケーブルの向きによっては干渉するので、レイアウトによっては活かせない場合もあります。
本体左側にUSBポートが付いている
片方でも使える
Xacro M10SPはPCと左側を接続し、さらにそこから右側と接続しています。
これによって、右側と左側のケーブルを外すと左側だけで使用することが可能です。
これによって、左だけしか使用しない場合は圧倒的に専有面積を小さくすることが可能です。
この仕様はゲームをする際に役立ちます。
PCゲームでは基本的に左側のキーしか使わないですし、FPSだとマウスを動かせるスペースが広い方が有利です。
足りないキーがある場合はマクロキーに設定すれば良いので、右側が無くても困らないキーマップを構築できるのです。
それにレイヤーが4つ使えるので左側だけ使う用のキーマップを設定しておけば、普段の使用感に支障をきたすことはありません。
ここまで左側だけ使うことに向いているキーボードって無いので、「左側だけ使うことも考えている」という場合はかなり向いています。
左側だけで使う際にも非常に便利
分離型パームレストが必要
パームレストはキーボードの前に置くことで、手首の置き場所になるアイテムです。
高級キーボードはストローク量を確保するために厚みが必要で、パームレスト無しでは手首に力を入れてタイピングする必要があります。
当然、無駄な力を入れてタイピングすると疲れやすく、せっかくの左右分離キーボードの疲労軽減効果が生かせなくなってしまいます。
これはXacro M10SPだけでは無く、ほとんど高級キーボードすべてに当てはまります。
>>>パームレストがいらないってマジ?疲労軽減効果やミス率を実験!
「高級キーボードが合わなかった」という方も「実はパームレストを使って無かっただけ」というパターンもあります。
これは非常にもったいないことだと考えており、Xacro M10SPのポテンシャルを引き出したいなら使うことをおすすめします。
そして、左右分離式キーボードなのでもちろん左右分離パームレストが必要です。
もし高さ調整用の脚を内側に付ける場合は上の写真に写っているSide3の分離式パームレストと相性が良いです。
価格も2500円前後とお手頃です。Xacro M10SPのポテンシャルを引き出せるので、価格以上の働きをしてくれます。
パームレストが無いと手首がキツイ
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配列と軸を選べる
Majestouchシリーズは豊富なバリエーションがラインナップされており、Xacro M10SPもバリエーション違いがあります。
まず、配列は今回紹介している日本語配列と英語配列がラインナップされており、さらにそれぞれ4種類の軸が選べるようになっています。
軸にはCHERRY MX製の軸が使われており、赤軸、青軸、茶軸、静音赤軸の4種類から選べます。
Xacro M10SPはビジネス用途での使用も視野に入れられているので、静音赤軸モデルも選べるのが良いですね。
それに加えて本体内部の鉄板と基盤の間に吸音素材が挟まれているので、同じ静音赤軸が採用されている他のキーボードと比較してもタイピング音が小さいです。
さらに、Majestouchシリーズ特有の「コーン」というタイピング時の金属音も大幅に改善しています。
完全に金属音が消えた訳では無いですが、Xacro M10SPはほとんど気にならないレベルで小さくなっています。
実は僕がMajestouchシリーズがあまり好きではない理由でもあったのですが、それが改善しているのが非常に高評価です!
よっぽど音に敏感な方でなければ大丈夫なので、もし「鉄板の金属音ってどうなんだろ?」と不安になっている方も大丈夫です。
赤軸、青軸、茶軸、静音赤軸から選べる
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価格
最後は価格です。XacroはMajestouchシリーズの中では最高級モデルなので価格は2万円前半です。
軸 | 定価(税込み) |
---|---|
赤軸 | 23100円 |
青軸 | 23100円 |
茶軸 | 23100円 |
静音赤軸 | 24200円 |
上の表は公式価格ですが、Amazonなどの通販での実売価格は2万円前後です。
しかし、左右分離式というニッチなキーボードであることや、マクロなどのソフトウェアを考えると2万円ってそこまで高い価格では無いと考えています。
メカニカルキーボードでももっと高価な物はありますし、2万円という価格は他の会社の物と比較すると”中堅の価格帯”と言って良いでしょう。
さすがにお手軽とは言えませんが、日本語配列が選べる左右分離式キーボードの中ではコスパが非常に高いです。
価格は2万円だがその価値は十二分にある
以上がMajestouch Xacro M10SPの特徴でした。
Majestouchシリーズの最高級モデルということもあり、非常に力が入っていることが分かります。
特にマクロキーがたくさんついているのはXacro M10SP独自の強みですし、なんと言っても日本語配列の左右分割キーボードとしてはコスパが抜群です。
F1~F12のキーや矢印キーの操作方法は独特ですが、「左右分離式キーボードを使いこなしてやる!」という方ならきっとすぐに慣れると思います。
XacroM10SPがおすすめの方
Xacro M10SPを紹介してきましたが、ここまでの内容を踏まえておすすめ出来る方の特徴を紹介します。
冒頭にご覧いただけた表と同じ物になりますが、以下の4つのどれかに当てはまっている場合はおすすめ出来ます。
XacroM10SPで幸せになる方
- 疲労軽減したい方
- マクロを使いたい方
- 左だけで使いたい方
- キー配置をある程度覚えている方
疲労軽減したい方
左右分離キーボードは長方形という制約を捨てることによって、疲労軽減効果が限界突破しています。
タイピングをしている際にも関節に負荷がかかりにくいので、さらなる疲労軽減の高みを体感できます。
とにかく楽な姿勢でタイピングしたい方は左右分離キーボードは非常におすすめです。
疲労軽減効果を限界突破させたい方はおすすめ
マクロを使いたい方
Xacro M10SPのマクロは非常に高機能です。
加えて、左右それぞれの内側にマクロキーが搭載されており、マクロキーが合計10個も付いています。
ここまでマクロキーが多いのは長方形型のキーボードでも見かけません。
それに加えて4つのレイヤーを保存できますので、状況に応じたマクロをたくさん用意しておくことが可能なのです。
マクロ機能の豊富さとマクロキーの数、4つのレイヤーの相乗効果を生み出し、マクロ戦闘力(?)が非常に高いです。
Xacro M10SPの第二のウリですので、積極的にマクロを使っていきたい方におすすめです。
マクロ関連の機能が非常に豊富
左だけで使いたい方
もし、左だけで使いたい場合は左右分離キーボード一択です。
足りないキーもマクロ機能によってを5つも設定できますし、これほど左側だけを使うのに便利なキーボードはありません。
もし、左右分離状態と左側のみの状態を使い分けたい場合はXacro M10SP一択です。
マクロキーによって左だけ運用のデメリットを補える
キー配置をある程度覚えている方
最後はキーをある程度覚えている方です。
僕がおすすめしている”逆”ハの字配置は右と左が離れた状態でタイピングします。
もし、キーを覚えていない状態でこの配置をすると、キーを打つたびに左右をキョロキョロすることになります。
一応、最初はハの字置きで使用して後から”逆”ハの字置きにすることも可能ですが、どちらにせよポテンシャルを引き出すには最終的にキー配置を覚える必要はあります。
キー配置を覚えてないと使いこなせない
以上がXacro M10SPをおすすめ出来る方の特徴でした。
これらに当てはまっている方は左右分離キーボードに挑戦してみる価値は十分にあると思います。
左右分離式キーボードの決定版
今回はFILCOのMajestouch Xacro M10SPのレビューを行いました。
日本語配列の左右分離式キーボードでここまで高機能な機種はありません。
まさしく、Majestouchシリーズの最高級モデルにふさわしい内容だと言えます。
それに加えて左右分離式なのに2万円という価格もコスパの良さが光っています。
最後に向いている方の特徴を解説しましたが、「日本語配列の左右分離キーボードが欲しい」という方はそのままXacro M10SPを選んでおけば間違いは無いと思います。
配列と軸はリンク先で選べます
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