MajestouchシリーズはFILCOが展開しているシンプルなメカニカルキーボードのブランドです。
その中の一つであるStingrayは薄型のスイッチが採用されており本体も薄型になっています。
しかし、大多数のキーボードが厚みがあることを考えると、「薄型って見た目以外に意味あるの?」と思ってしまうものです。
僕も「所詮はMajestouchの薄型やろ」みたいな感じのことを思っていましたが、実際に使ってみてその考えは完全にひっくり返されました。
普通のMajestouch3も所持しておりますが「どっちか選びなさい」と言われたら即Majestouch Stingrayを選びます。
しかし、Stingrayはメリットだけでは無くデメリットもありますので、全員におすすめ出来る訳ではありません。
結論から言いますと、以下の3つに当てはまる方はMajestouch Stingrayはオススメです。
Stingrayで幸せになる方
- パームレストを使わない方
- 薄型のメカニカルが欲しい方
- 音にシビアでは無い状況の方
もし、これらに当てはまっている方はこの記事を見る価値が大いにあると思います。
それでは、Majestouch Stingray Tenkeylessのレビューをしていきます。
こんな方に向けて書いています
- Majestouch Stingrayが気になる方
- 薄型メカニカルが欲しい方
Majestouch Stingrayをレビュー
それでは、Majestouch Stingrayのレビューをしていきます。
今回購入したのはTenkeylessの薄型赤軸です。しかし、フルサイズの場合も基本的に同じなので参考になると思います。
パッケージは普通に黒色でシンプルなので、”仕事用キーボード”という感じがしますね。
Majestouchシリーズは店頭はあまり売られていないので、そこまでパッケージにこだわる必要は無いのでしょう。
パッケージを開けるとMajestouch Stingrayのお出ましです。
内容物を全て取り出すと本体以外にも付属品があります。
Majestouch Stingrayの外見
それでは、Majestouch Stingrayの外見からレビューをしていきます。
外見はシンプルではあるものの、余白が狭くスタイリッシュなので「安物キーボードとは違う」と思わされるデザインです。
裏側には背面からケーブルが出ています。
ここまでみて頂き、非常にシンプルであることが分かって頂けたと思いますが、一部だけ装飾が付いています。
本体ケース右下にはMajestouchシリーズ共通の"FILCO"エンブレムが付いています。
このエンブレムは横にヘアラインが入っている金属製で、触るとひんやりしている高級仕様です。
また、スペースキーにも小さくロゴが入っています。
ここまでの写真でMajestouch Stingrayを紹介してきましたが、薄型であることがイマイチ伝わらないと思います。
そこで、Majestouch3と厚みを比較してみました。
こうしてみると、Majestouch Stingrayが薄型であることが凄く良く分かります。
ちなみに、Majestouch3とMajestouch Stingrayを上から撮影すると、ほとんど違いが分からなくなります(笑)
そして、個人的に驚いたのがステップスカルプチャー構造であることです。
ステップスカルプチャー構造は横から見た際に湾曲している構造で、タイピングに有利な形状となっています。
>>>疲労軽減ならシリンドリカルステップスカルプチャーのキーボードを選ぼう!
薄型メカニカルキーボードは平面的なキー配列の物が多いので、薄型でステップスカルプチャーであることに驚きました。
やっぱり、Majestouch Stingrayはタイピング用途を想定されているのが、こういう部分に現れていますね。
「薄型かつタイピングに有利な物が欲しい!」という方の場合は非常におすすめ出来ます!
キーボードの裏側を見ると、有線ケーブルは左右真ん中の3つから選べるようになっています。
先ほど少し触れましたが、これによってケーブルが邪魔になりにくいです。
また、ゴムの滑り止めが付いたチルトスタンドも付いており、使用時でも滑らないような工夫がされています。
以上がMajestouch Stingrayの外観でした。
キーボード自体が非常にシンプルなのでどんな場所にも馴染んで使っていけます。
シンプルなキーボードを求めている方にとっては「そうそう、こういうので良いんだよ!」となるデザインだと言えます。
Majestouch Stingrayの付属品
次にMajestouch Stingrayに付属している物を解説していきます。
- 交換用キーキャップ
- キープラー
- PS/2変換コネクタ
- 説明書
Majestouchシリーズは付属品が豊富な傾向があり、それはMjestouch Stingrayも同じです。
1つ目は交換用キーキャップです。
Majestouch Stingrayにはコマンドを入力することで、一部のキー配列を変更することが可能です。(後述)
しかし、キー配列を入れ替えるとキーキャップの印字と実際の機能が違った状態で使用する必要があります。
そこでキーキャップもそれに対応したものを入れ替えることで、印字と機能を一致させられるのです。
2つ目はキープラーです。
キープラーはキーキャップを外すための道具で、先ほど紹介した交換用キーキャップに付け替える際に使用します。
最悪無くても交換は可能ですが、キープラーを使うと労力が1/10になります。
他にも掃除をする際にも使えるので、意外と重宝するアイテムです。
3つ目はPS/2変換コネクタです。
PS/2接続をする際に使用します(後述)
最後は説明書です。
Majestouch Stingrayはそこまで複雑な機能はありませんが、「機能をフルに使いこなそう!」とするとお世話になると思います。
以上でMajestouch Stingrayの付属品の紹介は終了です。
完全に余談ですが、僕が購入したMajestouch Stingrayには2本目のキープラーが入っていました(笑)
キープラーって1本あれば良いので恐らくミスだとは思いますが、もしかしたらあなたも2本目のキープラーが手に入るかも知れません。
Majestouch Stingrayの特徴
ここまで外見をレビューしてきましたが、キーボードの魅力は外見だけでは分かりません。
ということで、外見からでは分からない特徴も解説していきます。
- 薄型スイッチが採用
- 打鍵音が良い
- 配列をカスタマイズ可能
- パームレストが無くても良い
- PS/2接続に対応
- バリエーションが少ない
- 価格は1万5千円程
薄型スイッチが採用
Majestouch Stingrayのアイディンティティともいえる薄型は、CHERRY MXのロープロファイル赤軸が採用されているので実現されています。
色が透明なのでゲーミングキーボード感が若干ありますが、Majestouchシリーズでは信頼性を上げるためにLEDは搭載されていません。
薄型スイッチはスイッチ自体が薄くなっているのはもちろん、ストロークも少し短くなっているのが特徴です。
通常のCHERRY軸は底付き距離が4mm(静音赤軸は3.8mm)ですが、薄型スイッチの場合は底付きまで3.2mmです。
薄型スイッチは押し込み量が8割程度になることによってタイピングスピードは有利になります。
薄型スイッチが採用されているので押し込みが短い
打鍵音が良い
Majestouchシリーズの惜しい点として、打鍵音と一緒に「コォーン」という反響音が聞こえるという部分があります。
特に人気の静音赤軸は打鍵音自体が小さいのでこの音が目立ってしまいます。
慣れれば大丈夫なのですが、打鍵音としてはあまり良いものではありません。
しかし、Majestouch Stingrayではこの反響音が全くありません。
反響音が無いので赤軸本来の打鍵音だけを楽しむことができます。
僕がMajestouchシリーズの中ではStingrayが好きなのはこれも結構大きいです。
反響音が無く打鍵音が良い
配列をカスタマイズ可能
Majestouch Stingrayではコマンドを入力することで一部のキーを入れ替えることが可能です。
こちらも付属品で交換用キーキャップの紹介の際に触れましたね。
キー配列変更用のコマンドは4つあります。
1つ目はFn+F9キーの1秒押しでFnキーとアプリケーションキーの入れ替えるコマンドです。
2つ目はFnキーとF10キーの1秒押しで左コントロールキーとCapsLockキーを入れ替えるコマンドです。
ONにするとコピペと取り消しなどの操作でコントロールキーを押す際に小指を動かす距離が短くなります。
3日くらいで慣れてきますので、一度試してみるのがおすすめです。
また、1つ目と2つ目に紹介したコマンドはONにするとキーボード本体に設定が保存されるので、USBを抜き差しするごとに設定しなおす必要はありません。
3つ目のコマンドはFnキー+F11キーの1秒押しで、Winキーとアプリケーションキーが無効化されます。
これらのキーを使わない方にとっては「間違えて押した際に最もムカつくキー」だと思います。
ゲームなどをしている時は無効化することで、ミスタイプしても事故を防ぐことが可能です。
4つ目のコマンドはFnキー+Escキーを3秒間同時押しでリセットすることが可能です。
1つ目と2つ目のコマンドの設定をリセットしたい場合に使用します。
ちなみに、これらのコマンドは背面のラベルに載っているので、実際に購入した際にはこちらを参考にしてください。
一部キーをカスタマイズ可能
パームレストが無くても良い
4つ目はパームレストが無くても良く結果的に疲労軽減できるという点です。
高級キーボードは基本的に厚みがあるのでパームレストを使用することをおすすめしています。
厚みがあるキーボードはパームレストの有無によって手首の疲労が大きく変わってくるのです。
高級キーボードが本来持っている疲労軽減効果のポテンシャルを引き出すには必須だと考えています。
>>>パームレストがいらないってマジ?疲労軽減効果やミス率を実験!
しかし、Majestouch Stingrayの場合はパームレストが無くても大丈夫なのです。
いや、正確にはあった方が良いのですが、無くても他の厚みがあるキーボードよりも手首が疲れにくいです。
ほとんどの方はパームレストを使わないので、Stingrayを選んだ方が結果的に手首が疲れにくくなるというわけです。
もし、パームレストを購入する場合はFILCOの”マカロン”がオススメです。
マカロンは数少ない薄型のパームレストを選ぶことができ、薄型のStingrayにはぴったりなのです。
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お手頃でフワフワなFILCO製リストレストの”マカロン”をレビュー!
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パームレストが無くても手首が疲れにくい
PS/2接続に対応
Majestouch StingrayではUSB端子にPS/2変換コネクタを付けるとPS/2接続でも使えます。
この付属しているコネクタは他のキーボードに付けてもPS/2で使えるわけでは無く、Majestouch Stingray自体が対応しているから使えます。
USB接続が普及している現在ではPS/2を選ぶメリットはあまりないですが、PS/2しか使えない環境だと重宝すると思います
PS/2端子でも利用できる
バリエーションが少ない
ここまで良さそうに感じるMajestouch Stingrayですが、バリエーションが少ないというデメリットもあります。
Majestouch Stingrayは日本語配列と英語配列、テンキーの有無が選べるようになっています。
これらの配列とテンキーのバリエーションは他のMajestouchシリーズと同じですが、軸の選択肢が少ないというデメリットがあるのです。
というのも、他のモデルは赤軸、茶軸、青軸、静音赤時、黒軸などのいろいろな軸も選ぶことが可能です。
しかし、Stingrayは薄型赤軸と薄型銀軸(スピード軸)のみです。
銀軸は赤軸の反応ポイントを浅くして反応速度を速めた物です。
赤軸の反応ポイントは1.2mm、銀軸は1.0mmですが、打鍵感や音は赤軸とほぼ同じです。
赤軸や銀軸は音がそこそこ発生するので、職場用のキーボードとしては微妙な部分もあります。
音を気にする場合は静音赤軸を選ぶのがおすすめですが、そもそも静音赤軸という選択肢が無いんです。
まあ、静音リングを使用すれば静音赤軸レベルで音を小さくすることは可能です。
ただし、打鍵感の”キレ”が少し損なわれてしまうという代償もあります。
もちろん安物キーボードよりは打鍵感は良いですが、「静音性と打鍵感を両立したい」という場合はおすすめ出来ないです。
▼詳しくはコチラ▼
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選べる軸が赤軸or銀軸のみ
価格は1万5千円程
最後は価格です。
定価は1万円代後半であり、フルサイズの選んだ場合は2千円程価格が上がります。
(全て税込み) | 赤軸 | 銀軸(スピード軸) |
---|---|---|
フルサイズ | 19250円 | 19250円 |
テンキーレス | 17270円 | 17270円 |
まあ、Amazonなどで売られている実際の価格は1万5千円前後なので、上の表よりも数千円安く購入できると思います。
この価格はメカニカルキーボードの中ではお手頃価格であり、比較的手が出しやすい価格だと思います。
ちなみに、標準モデルのMajestouch3も約1万5千円ほどで売られていますので、厚みの違いによる価格の違いはありません。
実売価格が1万5千円程とお手頃
以上がMajestouch Stingrayの特徴でした。
「Stingaryは薄型になっただけ」と思いがちですが、薄型であることのメリットは思ったより大きいです。
その他にもキーの入れ替えなど便利機能が付いているので、静音性が必要無ければ結構おすすめです!
Stingrayを選ぶべき方
それでは、これまでの解説からMajestouch Stingrayをおすすめ出来る方の特徴を解説していきます。
ここで冒頭にご覧いただいたMajestouch Stingrayをおすすめ出来る方の特徴を再びご覧ください。
Stingrayで幸せになる方
- パームレストを使わない方
- 薄型のメカニカルが欲しい方
- 音にシビアでは無い状況の方
個人的にはMajestouch Stingrayの魅力は「パームレストが無くても使えるメカニカル」という部分にあると考えています。
なので、パームレストを使うという習慣が無い方は通常のMajestouch3よりも薄型のStingrayを選んだ方が疲労を軽減できます。
しかし、音はそこそこ出るので「音はそこまで気にしない」という方は非常にお勧めです。
まとめると、音を気にする必要がなくパームレスト無しでメカニカルを使いたい方は買いです!
Stingrayは意外とおすすめ!
今回はMajestouch Stingrayのレビューをしました。
ただ単に”薄型”という言葉ではイマイチ分かりませんが、メリットを見てみると想像以上に良いことが分かって頂けたと思います。
選べる軸が少ないのは少し残念ですが、静音性をそこまで必要としない方は普通のMajestouch3よりもおすすめです。
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