リアルフォースGX1はゲーム用に色々な部分が変更されており、その最たる部分がソフト面です。
そして、ソフト面の中でもAPC機能が進化したDual-APC機能は特にパワーアップされています。
APCというのはアクチュエーションポイントチェンジャーの略であり、キーが反応する深さを調整できる機能です。
元々静電容量無接点方式のキーボードではリアルフォースしか搭載されていない機能でしたが、それがさらにパワーアップしたというわけですね。
加えてダイナミックモードやキルスイッチと言ったAPC関連の追加機能も利用できます。
このように、Dual-APCはGX1独自の物であり、検討しているのであれば是非とも知って頂きたい部分だと思っています。
今回はリアルフォースGX1に搭載されているDual-APC機能および、ダイナミックモードとキルスイッチについて解説していきます。
すでにリアルフォースGX1を購入していて、設定方法を知りたい方はこちらのリンクに飛んでください。
こんな方に向けて書いています
- リアルフォースGX1を検討している方
- Dual-APCやダイナミックモード、キルスイッチが気になる方
- Dual-APCの設定方法を知りたい方
Dual-APC機能とは?
それではDual-APCの機能について解説していきます。
先ほども解説したようにDual-APCは通常のAPCの上位互換なので、メリットとなる違いしかありません。
Dual-APCの機能は以下の3つがあります。
- 30段階のAPC調整
- ダイナミックモード
- キルスイッチ
もちろん、これらの機能はキーごとに設定可能なので、キーの自由度も非常に広いと言えるでしょう。
30段階のAPC調整
1つ目の違いは30段階のAPC調整です。
リアルフォースR3/R3SのAPC機能では、下の図のように0.8mm、1.5mm、2.2mm、3.0mmの4段階の反応深さ調整機能がありました。
引用:https://www.realforce.co.jp/features/
タイピング用のキーボードであるR3やR3Sモデルなら4段階もあれば十分でしたが、ゲームに勝つために設定を突き詰めるのであれば不十分です。
GX1では0.1mm~3.0mmまでの30段階調整が可能です。
0.1mm単位のシビアな調整も可能なので、自分の理想の操作感を追求できますね。
Dual-APCではキー深さを0.1mm刻みの30段階で調整できる
ダイナミックモード
2つ目の違いはダイナミックモード(Dynamic mode)です。
この機能は元々のAPC機能にはなく、リアルフォースGX1だけに搭載されている機能です。
ダイナミックモードを簡単に説明すると「ダイレクトな操作感が増す機能」です。
基本的には同じキーを連打する際に最初にキーを押した後に、一度キーをもとに戻してからもう一度キーを下す必要がありますよね。
先ほど「APCで0.1mm~3.0mmまで30段階で設定できる」と解説しましたが、反応ポイントを浅くした分画面への反映も早くなります。
しかし、同じキーを連続で押す際には一度リセットポイントまで持ち上げる必要があります。
同じキーを2回連続で押すとすると、最初は浅い反応ポイントのおかげで素早い入力が可能ですが、2回目は底付きからリセットポイントまで戻す必要があります。
つまり、反応ポイントを浅い設定しているからこそ2回目での指の移動距離が増してしまうのです。
これによってキーを戻す距離が不十分で2回目を打ち損じたり、指の移動距離分時間がかかってしまうのです。
しかし、ダイナミックモードはキーを押した深さに応じてリセットポイントが変動します。
引用:REALFORCE GX1 公式サイト
同じキーを連打する際にはリセットポイントが近くなるので、キーを戻す距離が短くなります。
これによって、自分が「押したい」と思ってから画面に反映される時間が短縮できるのでダイレクトな操作感が増すのです。
ちなみに、OFFにするためにキーを上げる距離とそのあとに再度ONになる距離は自分で調整可能です。
ただし、OFFにするまでの距離を小さくし過ぎると、少しでもキーを戻すとキー入力が解除されることもあります。
丁度良い塩梅を見つけるのが大事ですね。
ダイナミックモードもキーごとに設定できるので、ダイナミックモードが必要なキーのみに設定することをおすすめします。
ダイナミックモードでダイレクトな操作が可能
キルスイッチ
3つ目はキルスイッチです。
キルスイッチもゲームで役に立つ機能で、キーを後押しした際に前のキーの余韻をカットしてくれる機能ですね。
これはCS:GOやVALOLANTでストッピングをする際に有効です。
この機能が必要な方はストッピングのことはご存知だとは思いますが、CS:GOやVALOLANTは移動キーを離しても慣性が残るのですぐに停止できません。
そこで、停止する際に今まで移動していた方法と逆に入力することで静止するまでの時間を短縮できるテクニックですね。
FPSでは完全に静止していないと弾道がばらけるので、ストッピングがそのまま勝敗に直結するわけです。
しかし、ストッピングが成功しても今まで入力していたキーの判定が一瞬残ります。
自分が左側に移動(”A”キーを入力)しており、静止するために右側のコマンド(”D”キー)を入力しても、左側の入力("A"キー)が一瞬残ってしまうんですよね。
引用:REALFORCE GX1 公式サイト
その余韻をカットして静止するまでの時間をさらに短縮する際にキルスイッチ機能が有効なのです。
一部のゲームをする人向けの機能ではありますが、その一部のゲームの有利をお金で買えるということですね。
前の入力がカットされるのでストッピングで有利
以上の3つがDual-APCの機能でした。
リアルフォースR3とR3SのAPSが4段階の反応深さ調整だけなので、まさにGX1のDual-APCは上位互換と言っても良いでしょう。
Dual-APCは上位互換
今回はリアルフォースGX1のDual-APC機能について解説しました。
GX1のDual-APCはキーの反応深さを30段階に設定できるのに加えて、ダイナミックモードやキルスイッチ機能も利用できるようにパワーアップされていました。
静電容量無接点方式のゲーミングキーボードが欲しい方の場合はほとんど一択と言って良いでしょう。
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Dual-APCの設定方法
もうすでにGX1を購入している方に向けてDual-APCの設定方法も解説していきます。
とは言っても、APC設定を変更するためには「リアルフォースコネクト」を利用する必要があります。
公式サイトから無料でダウンロードできるので、最初にインストールしておきましょう。
さて、GX1をPCに接続した状態でリアルフォースコネクトを起動すると、現在接続しているデバイス(今回はGX1)が表示されます。
これをクリックすると、選択したキーボードの設定を変更する画面に移動します。
そして、さらに左側のメニューから「APC」という項目を選ぶことで、APCの設定画面に移動できます。
これがGX1のAPC設定画面ですが、調整するのにあたって知っておく必要があることがあります。
リアルフォースGX1には6つのAPCマップが保存されており、切り替えることが可能です。
- 一括0.8mm
- 一括1.5mm
- 一括2.2mm
- 一括3.0mm
- 個別設定1(キーごとに設定可能)
- 個別設定2(キーごとに設定可能)
そして、0.1mm単位のAPCの調整やダイナミックモード、キルスイッチは個別設定1と個別設定2で設定できるということです。
1つ目から4つ目からの一括変更は固定であり、一部のキーの反応深さ変更やダイナミックモードやキルスイッチも利用できません。
ダイナミックモードやキルスイッチを使う場合は自分で設定する必要があります
次に個別設定1と2でそれぞれのキーの反応する深さを設定する方法を解説します。
個別設定1と2ではキーごとに反応する深さを変更できましたが、それは6種類のプリセットから選べます。
- 0.8mm
- 1.5mm
- 2.2mm
- 3.0mm
- User1
- User2
個別設定ではこの6種類をキーごとに当てはめて、自由に組み合わせることが可能なのです。
この中のUser1とUser2が自由に設定できるプリセットで、1つのAPCモードの中に自分で設定した深さを2種類まで使えるということですね。
これから僕は”個別設定1”と”User1”という言葉を使いますが、個別設定とUserは別物です
今回は個別設定1のAPCキーマップで設定するので、下の写真の赤枠で囲っている部分の中から”個別1”を選択します。
そして、”個別1”を選ぶと下に先ほど紹介した6つのAPCプリセットが表示されます。
User1とUser2は反応の深さを変えられると解説しましたが、今回はUser1をWASD部分だけに適応したいと思います。
まずはUser1のアイコンをクリックし、そのあとに適応したいキー(今回はWASD)をクリックします。
他のキーを別の深さに変更したい場合はそのプリセットをクリックして、同じように適応したいキーをクリックするのです。
例えばジャンプに使うスペースキーの反応深さを2.2mmにしたい場合は黄色のアイコンをクリックした後に、適応したいキーをクリックするのです。
個別設定1のAPCマッピングが作ることが出来れば、後は保存して終了です。
保存は画面の右上にあるマークをクリックし、「変更を保存してもよろしいですか?」と出てくるので「OK」を選択して保存します。
これでAPCの個別設定の設定は終了です。
このAPCマップはキーボード本体に保存されるので、一度設定したらキーボード側のコマンドで6つのAPCキーマップを変更可能です。
ここで言う6つのAPCキーマップ設定はこれのことですね。
- 一括0.8mm
- 一括1.5mm
- 一括2.2mm
- 一括3.0mm
- 個別設定1(キーごとに設定可能)
- 個別設定2(キーごとに設定可能)
一度個別設定をした後はキーボード上からのコマンドで使用するAPCのモードの選択が可能です。
画像はリアルフォースR3ですが、GX1でもFn+”↑”で変更できます。
一度Fn+"↑"を押すとキーボードのLEDの光い方が変化して現在のAPCマップが表示され、光り方が変化している際にFn+”↑”をもう一度押すごとに次のキーマップに変化していきます。
ちなみに、Fn+”↑”を押すとキーボードの光り方が、設定したAPCプリセットのカラーに変化します。
▼先ほどのゲーミングAPCマップ▼
▼レインボーver▼
そして、何度かFn+”↑”を押して自分が設定したいAPCキーマップの光り方になった後は少し待つと元の光り方に戻るので、これでAPCキーマップの変更方は完了です。
文章だけでは難しそうに感じますが、実際に使ってみて色々試すとだんだんと分かってくると思います。
これらを踏まえて反応深さの細かい設定や、ダイナミックモードやキルスイッチの設定方法を解説していきます。
APCの設定方法
最初にキーの反応深さの方法を解説します。
先ほどUser1をWASDに設定しましたが、今回はUser1のキーの反応深さを0.1mmにしてみます。
APCの深さを設定する方法は簡単で、User1をクリックしてか右上の編集を押します。
今回はUser1にAPCの反応深さを設定しますが、User2を設定したい場合はUser2をクリックした後に編集をクリックします。
すると、別の画面が出てくるので一番のバーでAPCを調整します。
これを調整したらこの画面を閉じて保存することで反映されます。
ダイナミックモードの設定方法
ダイナミックモードの設定も非常に簡単です。
個別設定の深さを選ぶ部分の横に”Dynamic mode”というものがあります。
これのアイコンをクリックした後にダイナミックモードを適応したいキーをクリックするだけです。
ダイナミックモードが適応されたキーは右上に黄色の丸が表われています。
ちなみに、APCプリセットの内のUser1かUser2であれば、ダイナミックモードも細かく設定可能です。
下のスクリーンショットは先ほどの画像ですが、User1でダイナミックモードの細かい調整をしたい場合は同じようにUser1をクリックしてから”編集”をクリックします。
そうすると、先ほどのようにアクチュエーションポイントを調整する画面が出現し、APC設定のバーの下側にダイナミックモードを設定する部分があります。
設定が完了したら保存して終了です。
キルスイッチの設定方法
キルスイッチの設定方法も非常に簡単です。
APCプリセットの横に”Kill Switch”とあるのでONにします。
初期設定では"A"キーと”D”キーの組み合わせと、”W”と”S”キーの組み合わせでキルスイッチが発動しますが、右側の”編集”を押すことで別のキーの組み合わせでも設定が可能です。
ちなみに、”編集”が無い場合はバージョンが古い可能性があります。
すでに入っているリアルフォースコネクトをアンインストールして、リアルフォース公式サイトから新しくダウンロードしたものをインストールしてください。
以上がDual-APCの設定方法でした。
リアルフォースGX1のAPC設定は色々細かく設定できるのが魅力です。
それゆえに設定方法が複雑になりがちですが、自分で触っていると意外とわかると思いますので、色々試してみましょう。
色々な設定を試してみよう
今回はリアルフォースGX1のAPC設定方法も解説しました。
GX1の特権である30段階のAPC、ダイナミックモードやキルスイッチは個別設定でのみ設定します。
Dual-APCはキーごとに設定できるので、自分がベストだと感じる設定を詰める必要がありますね。
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