
キーボードにはたくさんのサイズがあります。

フルサイズキーボード、テンキーレスキーボード、今回の主題ではありませんがコンパクトサイズがあります。
コンパクトサイズは比較的少ないですが、高級キーボードは基本的にフルサイズとテンキーレスを選べるようになっており、サイズはキーボードを選ぶ際に迷う一つの要因でもあります。
キーボードにあまり詳しくないと「付いていて損はないからテンキー有にしよう!」となりがちですが、実はテンキーは常に効率的になるわけではありません。
むしろ、使用する状況によっては逆にテンキーレスモデルの方が有利になる場合もあるのです。
ということで、今回はフルサイズキーボードとテンキーレスキーボードの違いと、効率と快適性を最大化するための選び方を解説していきます。
こんな方に向けて書いています
- キーボードのサイズ選びに悩んでいる方
- フルサイズ・テンキーレス・コンパクトサイズの違いを知りたい方
- 作業の効率を上げるキーボード選びをしたい方

フルサイズとテンキーレスの違いは?
最初にフルサイズキーボードとテンキーレスキーボードの違いから解説していきます。
ただし、違いと言ってもテンキーの有無が違いになっているのは言わなくても分かっていると思います。

テンキーの有無については分かり切っているので、今回は「テンキーの有無によって変化してくる違い」について解説していきます。

テンキーの有無によって生じる使用上の違いは以下の点が挙げられます。
- 数字入力のしやすさ
- スペースの占有率
- キーボードとマウスの距離
- 追加機能の有無
- 価格の違い
- 本体の大きさ・重量
テンキーの有無が変化するだけなのにも関わらず、ここまで使用時に違いが生まれてくるのです。
それでは、1つづつ解説していきます。
数字入力のしやすさ
1つ目は数字入力のしやすさです。
これはテンキー最大のメリットですね。
数字キーが一カ所にまとまっており、比較的短時間で覚えられるので扱いやすいです。

また、片手入力なので空いた手で別のことができるのも地味に便利です。
冊子になっている資料を見ながら作業をする場合は、ページをめくりながら数字入力が可能です。
ただし数字入力に関して絶対的に有利というわけではありません。
文章を作成している途中で少しだけ数字を使用するぐらいなら、テンキーが無くても不便を感じることはありませんし、実はテンキー無しでも極めればテンキーよりも早く入力できるようになります。
10本の指を使用できるので片手しか使わないテンキーよりも早く入力できるということですね。
タッチタイピングを習得する必要があって時間がかかりますし、両手が塞がってしまいますが単純な入力スピードは早くできます。
テンキーに慣れていたり、短時間で慣れたい方、片手で数字入力をしたい方はフルサイズを選びましょう!
スペースの占有率
2つ目はスペースの占有率です。
これはイメージしやすい部分だと思いますが、テンキーの部分の有無ではスペースの占有率が変わってきます。
同じキーボードのフルサイズとテンキーレスを比較すると厚みと奥行は同じでも、テンキーがあると無いのでは横幅が8cmほど変化してきます。
テンキーレスの場合はこの8cmの部分が無くなりますので、使える机のスペースが広がります。
資料を見ながら作業をすることもあるかと思いますが、そのような際に資料を広げられるスペースがあるのは非常に快適です。
特に数枚の資料を見比べる際にたくさん広げられる方が効率があがります。

また、FPSなどのマウスを振り回すタイプのゲームをしている場合もメリットがあります。
デスクが狭い方はゲーム中にマウスを動かしていると、キーボードの側面に当たってストレスを感じる場面もあると思います。
テンキーの分マウスを動かせる範囲が広がりますので、快適にゲームプレイできます。

これは戦績に影響してくる部分なので、デスクが狭くて不満がある方はテンキーレスを選ぶのが圧倒的にお勧めです。
キーボードとマウスの距離
3つ目はキーボードとマウスの距離です。
パソコンを操作する際にはキーボードだけではなく、マウスやトラックボールを併用している方が多いと思います。
ほとんどの方はマウスをキーボードの右側に配置しているので、テンキーがあるとその分多く腕を動かす必要があります。
テンキーの有無で横幅や約8cmほど変化しますので、一回マウスを使用すると往復で約16cmも手を動かす距離を短縮できるのです。

しかも作業中にマウスを使用する頻度は結構多く、一日作業をしたら50回は超えています。
50回も手を移動するとトータルで8mほど短縮できます。腕を8m動かすって結構大きな距離だと思います。
腕の疲労も若干減らせますが、それよりも単純に作業のテンポが良くなるので気持ち的に快適です。
ちなみに高級キーボードの中にはマウスの機能を一部代替できるキーボードがあり、それらを使用するとそもそもマウスを使用する頻度を減らせます。
タイピングをたくさんするライター・ブロガー・プログラマに好まれていますので、こだわる人たちほどマウスに手を伸ばす手間を削減したがる傾向があります。

追加機能の有無
4つ目は追加機能の有無です。
キーボードによっては、フルサイズモデルのみにマクロを設定できるキーが付いている場合があります。
これはロジクールの最高級キーボードであるG913シリーズが挙げられますね。
▼G913 TKL▼

上の写真のようにG913のテンキーレスモデルは普通のテンキーレスキーボードですが、フルサイズはテンキーとマクロが追加されています。
マクロを使用する方は少ないとは思いますが、普段からマクロを組んで使用している方は使い勝手が良くなります。
僕はテンキーレスモデルを所持していますが、僕の友人は「マクロを設定するためにフルサイズを選んだんダヨ!」と言っていっていたので、テンキーレス自体に用は無くてもそれに付随している部分を目当てにするのも良いと思います。
他にもキーボードによってはメディアキーなどが変化してくる場合もありますので、テンキー以外の違いも確認しておくと良いでしょう。
価格の変化
5つ目は価格の変化です。
地味に気になってくるのが「テンキーの有無によって価格が変わってくるのか?」という点です。
当然ながらテンキーの有無によって使用する材料の量が変化してくるので若干変化してきます。
しかし、意外とテンキーの有無によって大幅に価格が変化することはありません。
フルサイズの方が高額になる傾向はありますが、大概は数百円~3千円程度の違いに収まります。
具体例を挙げるとリアルフォースR3という高級キーボードの場合は最高級モデルのフルサイズモデルが35000円程度で購入できるのに対して、同じく最高級モデルのテンキーレスモデルは34500円程度です。
最高級モデルの場合(2024年現在) | フルサイズ | テンキーレス |
---|---|---|
価格 | 34980円 | 34540円 |
この2つは同じ最高級モデルですが、テンキーの有無によって変化するのはたったの500円です。
リアルフォースは特に差が小さいですが、メカニカルキーボードのマジェスタッチシリーズも千円しか変化しませんし、それ以外のキーボードもそこまで差はありません。
中には例外も存在するかもしれませんが、基本的にはテンキーの有無による価格差は小さいのであまり重視する必要はありません。

本体の大きさ・重さ
最後に本体の大きさと重さです。
テンキーレスの部分が変わると当然その部分の大きさと重さも変化してきます。
キーボードの横幅は約8cmほど変化してきますし、重量はだいたい数百グラム変わってきます。
先ほどから例に出しているリアルフォースR3の場合は以下のようなスペックの違いがあります。
▼リアルフォースR3 TKL▼

重量 | 横幅 | |
フルサイズ | 1.6 kg | 約47 cm |
テンキーレス | 1.3 kg | 約38 cm |
フルサイズキーボードは300gほど重いですし、横幅も9cmほど大型化しています。
重量に関しては少々重くても支障はありませんが、横幅は結構使用感に違いが出てくるのは今までの説明で分かって頂けたと思います。
ちなみにあまりお勧めはしませんが、テンキーレスモデルであればリュックに収納できて一応持ち運びは可能です。

あまりお勧めは出来ませんけど、、、、(大事なので2回言いました)
>>>リアルフォースR3は持ち運び可能?実際に持ち運んでみた結果、、、【重いです】

以上の6つの点がテンキーレスキーボードとフルサイズキーボードの使用上の違いでした。
フルサイズとテンキーレスのメリットをまとめるとこうなります。
フルサイズの特徴
・数字入力の圧倒的扱いやすさ
・片手で操作可能
・マクロキーなどの追加機能
・テンキーレスとの価格差はわずか
テンキーレスの特徴
・マウスが近くなる
・作業スペースが増える
・少しの数字入力ならあまり変わらない
以上のように数字入力ではなく、他の部分にも影響してくるポイントは結構あります。
キーボードを選ぶ際にテンキーの有無が意外と重要なポイントであることが分かって頂けたと思います。
効率を最大化するための選び方を解説!
ここまでフルサイズとテンキーレスの違いについて解説してきましたが、両方にメリットとデメリットがあることは分って頂けたと思いますが、肝心なのが「結局どちらを選べば良いのか?」という点です。
結論としては「使わないのであればテンキーレスモデルを選ぶのが良い」です。
その理由はフルサイズキーボードは数字入力が快適になる代わりに、他の細々とした部分で少しずつ不便になってしまうからです。
もし、最大のメリットであるテンキーを活かさなければ、テンキーレスの下位互換になってしまいます。
そのため、テンキーを使用せず、マクロキーなどのフルサイズ専用の機能を目当てにしない限りはテンキーレスを選んだ方が効率的に使えるのです。

使わない部分は無い方が効率が良くなる
外付けのテンキーを使うのもアリ
もし、「普段は全然使わないけど、数字入力するタイミングがあればテンキーを使っている」とか「数字入力が多い部署に異動になった」という場合は新たに外付けのテンキーを付けて使用するのもアリです。

これは名前の通りテンキーの部分だけが独立したもので、テンキーが必要な時だけ机の上に出せば良く、使用する頻度が高くない方には外付けのテンキーを使用すると良いです。
無線接続の物を選べばコードも接続する手間も省けます。
良いものを選ばなければそこまで高くないので、使用する必要に迫られてから購入すると良いでしょう。
さらに小さいコンパクトサイズもある

冒頭で少し触れましたが、さらに小さいサイズの物が良い場合はテンキーレスからさらに矢印キーやファンクションキーも削減されたコンパクトサイズもあります。
テンキーレスでは手の移動距離を抑えられて快適になりますが、コンパクトキーボードはそれを突き詰めた様な感じですね。
削減された矢印キーやファンクションキーは複数のキーを組み合わせて代替しています。
「それって使いにくくないの?」と思うかもしれませんが、逆にホームポジションを崩さずに操作できるので快適です。
特にファンクションキーをほとんど使用しない方にとってはほとんど不便は感じないと思います。
ちなみにこの画像は”変態キーボード”ことHHKBで、価格はなんと3万7千円です。高すぎますね(笑)
ただしこれはタイピングように特化しているのに加えて、打ち心地がにこだわられていて非常に気持ち良いからです!
>>>【忖度無し】HHKBのメリット6つとデメリット6つを1年間使ったので「本音」でレビュー!

また、ここまで高いものを選ばなくても数千円でノートパソコンのキーボードをそのまま外付けキーボードにしたようなものがありますので、タイピングにこだわらない方はそちらを選んでも良いでしょう。
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可能であれば小さいものを選んだ方が良い
今回はフルサイズキーボードとテンキーレスキーボードの使用感の違いと、作業の効率を最大化するための選び方を解説してきました。
この2つはテンキーの有無しか変化しませんが、色々な部分に影響してきます。
そのため、安易にテンキー付を選ぶと逆に効率が下がってしまう状況もあります。
しかしこの記事をご覧になった方なら大丈夫でしょう。
キーボードを購入する前に「自分はテンキーを使用するのか?」という点を思い返してみることをおすすめします。
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