キーボードについて調べていると”シリンドリカルステップスカルプチャー”という言葉を見聞きすることがあると思います。
この言葉に注目されることは少ないですが、知っておくとキーボードを選ぶ際にちょっと有利になります。
特に疲労軽減効果を求めてキーボードを選んでいる方は役に立つ情報ですね。
そこで、今回は”シリンドリカルステップスカルプチャー構造”とは何か、採用されているキーボードの見つけ方を解説します。
こんな方に向けて書いています
- シリンドリカルステップスカルプチャー構造について知りたい方
- 疲労を軽減できるキーボードを探している方
シリンドリカルステップスカルプチャー構造とは?
最初にシリンドリカルステップスカルプチャー構造について解説していきます。
実は”シリンドリカル構造”と”ステップスカルプチャー構造”が合わさってできた言葉でこの両方が採用されているということなのです。
そのため、低価格帯のキーボードだとシリンドリカル構造は採用されているけど、ステップスカルプチャー構造は採用されていないということもあるのです。
ということでこの2つの構造について解説していきます。
シリンドリカル構造とは?
まずは前半のシリンドリカル構造について解説していきます。
シリンドリカル構造というのは、キートップを前から見た際に凹んでいる構造のことです。
キートップ部分が凹んでいることで指へのフィット感が強まり、指が滑るのを防いでくれる効果があります。
逆にシリンドリカル構造では無いキーボードはこんな感じです。
お馴染みのノートパソコン用キーボードやパンタグラフキーボードではフラットタイプのキートップが多いですね。
シリンドリカル構造はキーが立体的になるので、薄さが必要になるキーボードには不向きです。
ちなみに、シリンドリカル構造によく似た構造で”スフェリカル構造”が採用されているキーボードも稀に存在します。
シリンドリカル構造は前面から見た際のキートップ部分に凹みがあるのが特徴でしたよね。
今回例に挙げているスフェリカルのキーキャップは凹みが小さいながらもあるので、ここまではシリンドリカルと同じです。
しかし、その違いはキーキャップを側面から見た形状に現れています。
シリンドリカル構造は側面から見るとキートップ部分に凹みがありませんが、スフェリカル構造では側面から見ても凹みが存在します。
このように、スフェリカル構造というシリンドリカル構造の亜種みたいな物があるので、そのうち見かける可能性もあります。
キートップが丸く凹んでいる物がシリンドリカル構造
ステップスカルプチャー構造とは?
次に後半のステップスカルプチャー構造について解説します。
これはキーボードを横から見た際に端に行くほど湾曲が強くなっていく構造です。
この湾曲の大きさはキーボードによって少しずつ違いますが、中には湾曲が大きめの物もありますね。
ステップスカルプチャーになっていない他のキーボードと比較すると分かりやすいのではないでしょうか?
このキーボードは3万円のG913TKLですが、薄型であることが特徴なので厚みが生まれるステップスカルプチャー構造は採用されていません。
ステップスカルプチャー構造はホームポジションから遠い段のキーを打つ際の移動距離を削減し、キートップに角度が付いていることでどの段でも指の腹で押せるという特徴があります。
この2つの特徴によってタイピングがしやすくなり、打ち比べてみると意外と効果があることが分かります。
個人的にはステップスカルプチャーが無いキーボードは数字キーがある段を押す際に、少し指を延ばす必要があるのでタイピングをする際のリズムが崩れてしまう感覚があります。
また、実は僕が最初に購入した高級キーボードがG913TKLだったのですが、僕のタイピングで使うという目的だと微妙に疲れやすく、結局新しく2万3千円くらいでリアルフォースR2を購入しなおした経験があります。
このように、疲れにくさを重視する場合はステップスカルプチャー構造の物を選ぶのがおすすめです。
キーが立体的に配置されている物をステップスカルプチャー構造という
以上がシリンドリカル構造とステップスカルプチャー構造の解説でした。
つまり”シリンドリカルステップスカルプチャー構造”というのは、キートップが少し凹んでおり、横から見た際に湾曲した構造になっているキーボードと言えるでしょう。
タイピングのしやすさが向上し疲労の軽減も可能になるので、シリンドリカルステップスカルプチャー構造の物がおすすめなのです。
シリンドリカルステップスカルプチャー構造の探し方
ここまでみて頂けた方は、指の負担を軽減してくれるシリンドリカルステップスカルプチャー構造のキーボードを選びたくなると思います。
そこでこの構造が採用されているキーボードの特徴を解説していきます。
結論から言うと、4000円以上で薄型ではないキーボードはほとんどシリンドリカルステップスカルプチャー構造が採用されています。
まずはシリンドリカル構造は千円程度のキーボードでも採用されています。
あなたのキーボードも良く見るとキートップ部分が凹んでいるかもしれません。
そして、ステップスカルプチャー構造はちょっと良いキーボードから採用されていることが多くなります。
これらをまとめると、4千円クラスのキーボードであれば大体シリンドリカルステップスカルプチャー構造が採用されています。
>>>キーボードは価格帯で何が変わる?1000円以下から3万後半のものまで違いを解説!
ただし、中には高級キーボードでもあえて採用されていない物もあります。
薄型である事が売りのキーボードは厚みを削るためにあえて採用されていません。
物にってはシリンドリカル構造だけ採用されている場合もありますが、基本的には真っ平のものが多いです。
先ほど僕が少し触れたG913TKLも3万円のメカニカル式ですが、薄型なのでステップスカルプチャー構造は採用されていません。
以上がシリンドリカルステップスカルプチャー構造のキーボードを選ぶ方法ですが、ちょくちょく例外もあります。
シリンドリカル構造やステップスカルプチャー構造のどちらかが採用されている場合は、商品ページに記載されていることも多いですね。
確実に判断するのは実物を見ることですが、商品ページやそのキーボードの写真をみて頂けるとだいたいは判断できます。
薄型ではない4千円以上のキーボードはだいたい採用されている
キーボードで改善するのは指の疲労だけ
ただし、注意点としてキーボードで改善するのは指の疲労だけです。
エルゴノミクスキーボードは別ですが、どんなキーボードを選んでも手首の疲労軽減効果は得られません。
それどころかステップスカルプチャー構造が採用されているキーボードは本体を厚くする必要があり、手首を浮かせ続ける必要があるので手首に負担がかかるのです。
これは高級なキーボードでもステップスカルプチャー構造が採用されている限り避けられません。
例えば上の写真のキーボードはHHKBという3万7千円のキーボードですが、厚みが約18mmもあります。
そこで使うのが手首の疲労軽減に効果があるパームレストです。
下の画像だとキーボードの手前に置いているクッションのような物ですね。
パームレストを使用することで本来浮かす必要がある手首を支えてくれるので、手首に負担がほとんどかからないという効果があります。
僕はステップスカルプチャー構造が採用されていない比較的薄めのキーボードを使用していた際にも、パームレスト無しでは手首に疲労が溜まって痛みの感じていました。
それが、パームレストを使い始めてから厚みがあるキーボードでも、痛みどころか疲労もほぼ感じなくなりましたので非常におすすめできるアイテムだと言えるでしょう。
価格も2千円〜4千円と高級キーボードと比較したらまだ出が出しやすいです。
>>>パームレストがいらないってマジ?疲労軽減効果やミス率を実験!
ただしパームレストもたくさん種類があり、キーボードによって相性が良いパームレストがあります。
パームレストの選び方についても解説しているので、参考にしてみてください。
>>>おすすめはキーボードによって違う?最高のパームレストの選び方を解説!
手首の疲労軽減はパームレストが必要
タイピング用なら是非とも選ぼう!
今回は疲労を軽減できるシリンドリカルステップスカルプチャー構造について解説しました。
色々説明しましたがこの構造自体は一般的で、それなりの値段がするものを選べば大丈夫です。特にメカニカルキーボードは大体採用されていますね。
高級キーボードでは殆ど採用されていますが、稀に採用されていないこともあるので、頭の片隅に”シリンドリカルステップスカルプチャー構造”という言葉を置いておくと良いと思います。
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