基本的に仕事用キーボードがメインですが、ゲーム用途の場合もある程度参考になります。
皆さんは現在使用しているキーボードはいくらで購入したものでしょうか?
恐らくほとんどの方は千円以内で購入できるキーボードを使用しているか、ノートパソコンに付いているキーボードを使っていると思います。
そのような方にとっては「キーボードに高級なんてあるの!?」という感じで、高いキーボードを購入する理由はなかなか想像できないでしょう。
ちなみに僕は今まで高級キーボードと言われているものをたくさん試してきて、キーボードだけで30万円分くらい購入しています(笑)
今回は僕が今まで30万円分以上のキーボードを購入してきた経験から、「高いキーボードってそんなに変わるの?」という疑問を解消すべく高級キーボードの違いや必要性について解説していきます。
こんな方に向けて書いています
- 高級キーボードはどのようなものか知りたい方
- 高級キーボードの購入を検討している方
- 高級キーボードの必要性を知りたい方
高級キーボードの値段ってどれくらい?
突然ですが、皆さんはこのキーボードはいくらに見えますか?
千円、それとも3千円くらい?
いやいや、「高級キーボードの記事だから1万円くらいだろ!」と様々な予想があると思います。
では、実際はどうなのでしょうか?
答えは、、、、、、なんと3万7千円です!!!!
※2022年9月現在
これは僕が現在愛用しているキーボードで、高級キーボード界ではかなり有名なハッピーハッキングキーボード(以後HHKB)の最高級モデルです。ちなみに最も安いモデルでも2万7千円ほどします。
僕も他の人に値段を言ったら「お前、、、まじかよ、、、」みたいに引かれることが多いですね。多分これが正常な人の反応でしょう。
他にもリアルフォースR3というキーボードも有名で最高級モデルは3万5千円、最低価格で2万円程度です。
>>>リアルフォースR3の魅力や特徴は何?30日使ったのでレビュー!【使いやすいです】
これらのHHKB、リアルフォースR3の最高級モデルは3万円代後半でしたが、さらに上の価格帯になってくるとニッチでエッチな変態キーボードくらいになってしまいます。
▼キネシス アドバンテージ2(最低価格で4万円ほど)▼
キネシスアドバンテージ2
このキーボードはまさに”変態的”という言葉が似あう形状をしており、ここまで行きつく方はなかなかいないと思います。
まあ、これらのキーボードは高級キーボードの中でも最高級クラスの物です。価格帯のイメージはフェラーリやランボルギーニですね。
しかし、これらよりも価格帯は下だけど世間一般から見れば高級車にランク付けされるものもあります。イメージで言うとベンツとかBMWとかですね。
あくまでイメージなのでマジレスはやめて下さいね。
話は逸れましたがキーボードも同じように一般的に見たら高級キーボードだけど、最高レベルでは無い価格の物もあります。
では、どれくらいから”高級キーボード”と言えるクラスになってくるのでしょうか?
個人的には「キーボードにこんな金額出すのかよ、、、」と思うレベルならそれは高級キーボードなので、人それぞれで明確な定義はない、、、、とは思いますが、あえて言うなら1万円以上は高級キーボードと言って良いでしょう。
しかし、1万円前後のキーボードは高級キーボードの中ではエントリーモデルです。
ほとんどの方にとっては使わないような機能がほとんどなので、スペックや機能に拘らない場合は満足できるレベルではあるのですが、大概同じメーカーがもっと良い機能が付いているキーボードを出している場合がほとんどなので、先ほど紹介した3万円代のキーボードとくらべると見劣りしてしまう部分はあります。
そのため、その会社のフラッグシップモデルを購入したい場合は3万円くらいは見ておいた方が良いでしょう。
1万円を超えると十分高級だが、最高級モデルを狙うと3万以上の物が多い
キーボードの価格帯を7つに分けてそれぞれの価格帯の特徴を解説した記事があるので、価格帯での違いを詳しく知りたい方はご覧ください。
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キーボードは価格帯で何が変わる?2000円未満から4万以上まで違いを解説!
あなたは現在何円で購入したキーボードを使用していますか? 恐らくほとんどの方は一般的な千円前後で購入できる物を使用しているのではないでしょうか? しかし、どんな世界にも高級品というものがあり、それ ...
高級キーボードの違いって何?
では、これらの高級キーボードって千円程度で購入できる普通のキーボードって何が違うのでしょうか?
高級キーボードと安価なキーボードを比較して、受けられる恩恵について解説していきます。
高級キーボードを購入すると、以下のようなメリットがあります。
- 疲労感の軽減
- 耐久性が高い
- カスタマイズ性が高い
- タイピングの感触が気持ち良い!!
高級だからと言っても特別な機能があるわけでもなく、全体的にキーボードとしての基礎能力を高められているのが特徴です。
それでは、これらの違いを更に深掘りしていきます。
疲労感の軽減
1つ目のメリットは疲労感の軽減です。
皆さんは1日に大量のタイピングをする際に手首や指が疲れてきてだんだんと効率が落ちてきたことはありませんか?
実はその疲労感は高級キーボードにすることで改善することがあるのです。
その理由としては以下の2つが主な理由として挙げられます。
・ステップスカルプチャー構造
・軽いキー荷重も選べる
1つ目のステップスカルプチャー構造というのは、3次元的にキーが配置されている構造のことで手に馴染みやすいのが特徴です。
この写真はリアルフォースR3というキーボードを横から見た際の写真ですが、キートップの指が触れる面の角度が列ごとに変化しているのが分かると思います。
これがステップスカルプチャー構造で、指を動かす距離が短くなって負担が軽減されているのです。
対して千円程度で購入できるキーボードは横から見た際に指が触れる面が平面的になっているのが分かると思います。
ステップスカルプチャー構造は3000円前後のキーボードから採用されていることが多く、1万円以下の物でもメカニカルキーボードならこの構造になっている場合が多いです。
ただし、G913シリーズやアップルのマジックキーボードなどの薄さが意識されている物やデザインが重視されているのキーボードは平面的な配置になっていることもあります。
ちなみにステップスカルプチャー構造が採用されている場合はシリンドリカル構造も同時に採用されていることがほとんどで、シリンドリカルステップスカルプチャー構造と呼ばれていることもあります。
>>>疲労軽減ならシリンドリカルステップスカルプチャー構造のキーボードを選ぼう!
2つ目は軽いキー荷重が選べることです。
”選べる”と表現してあるのは好みによって重ためのキーも選べるからです。
選べるキー荷重の例を出すと60g、55g、45g、35gなどが良く採用されております。
安価なキーボードはキー荷重が記載されていませんのでグラム数でイメージしにくいですが、僕が以前使用していた千円キーボードのキー荷重を計測してみると53gでした。おそらく皆さんも同じようなものだと思います。
そのため、これよりも下の荷重である45gや30gだと軽めの部類に入ってきます。
キー荷重は軽い方が指の疲労が軽減されるのは当然なので、これらのキー荷重を選ぶとタイピング時の疲労を軽減できます。
ただし、軽すぎても慣れるのが大変でミスタイプが増えて逆に効率が下がる場合もあるので、使いこなせない場合は逆にデメリットの方が大きくなってしまうこともあります。
そこで僕がおすすめするのは45gです。
45gはキーの軽さと扱いやすさのバランスが良く、高級キーボードでは最も普及しているキー荷重で選べる幅が非常に広いのです。
基本的に45gにしておくとおすすめです!
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ただし「毎日タイピングしていて指が慢性的に疲れている」という方は30gを選ぶと良いでしょう。
慢性的に指が疲れるほど大量にタイピングしているのであれば30gでも使いこなせるでしょうし、疲労軽減効果も高いです。
現在はリアルフォースのみ選べるので範囲が狭いのが難点です。
▼リアルフォースR3・R3S・GX1▼
リアルフォースの30gの特徴や向いている方の特徴を解説しているので、検討している方はご覧ください。
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以上の2つの理由で高級キーボードでは負担が軽減されており、疲労を小さくすることが可能になるのです。
身体に合った形状なのに加えてキー荷重が軽いものを選べるので負担を軽減できる
ただし、気を付けて欲しいのは高級キーボードで軽減できるのは”指”の疲労度です。腕や肩の疲労を軽減するにはパームレストを併用する必要があります。
特に高級キーボードは本体が分厚いので、パームレストが無いと腕を浮かしながらタイピングをすることになります。
もちろん腕を浮かしながらタイピングするのは非常に疲れますし、キーボードを変える前よりも疲れやすくなってしまいます。
実は安価なキーボードはパームレスト無しでも使えるように薄型が多いので、パームレストを使用しない場合は高級キーボードよりも疲れにくいのです。
パームレストの効果については寿司打で実験した記事がありますので、是非ともご覧ください。
>>>パームレストがいらないってマジ?疲労軽減効果やミス率を実験!
パームレストを使用しないと疲労削減効果を得られにくい
耐久性が高い
2つ目は耐久性が高いことです。
千円程度で購入できるキーボードをヘビーに使用すると数年で壊れてしまう場合があります。これはメンブレン式という安価で作れる代わりに耐久性が低い機構が採用されているからですね。
また、反発を生み出しているラバーカップというパーツも質があまりよくないです。
皆さんも”メンブレン式”とか”ラバーカップ”とか聞いたことがあると思います。
ここでは詳しく解説しませんが、安価なキーボードは反発がヘタって「フニャフニャ」した打鍵感になって最後にはキーが上がってこなくなったり、キーの表面に付いている印字の削れも早かったりしますね。
メンブレン式は耐久打鍵回数は500万回から1000万回程度と言われていますが、安価なキーボードでは耐久性がほぼ記載されていなのでピンポイントで何万回というのは難しいです。
質は比べ物になりませんが、実はラバーカップ自体は3万越えの高級キーボードでも採用されています。
良いラバーカップは耐久性も高く、必ずしもラバーカップ=メンブレンではありません。
反対に高級キーボードはメカニカル式や静電容量無接点方式が採用されており、耐久性が高くなっています。
耐久回数もメーカーから公表されており、3000万回から5千万回、中には1億回の耐久性のものもあります。耐久性が公表されているということは耐久性に自信があることの表れですね。
3000万回の耐久性があると毎日1万回打っても計算上は100年持つとことになります。
実際にはそこまで持ちませんが、かなりの耐久性があると言えるでしょう。
高級キーボードは耐久性が高い仕組みが採用されている。
注意点としては1万円以下のメカニカルキーボードだとロジクールなどの有名メーカーでない場合はメカニカル式でもメンブレン式よりも壊れやすい場合もあります。いわゆる格安メカニカルキーボードというやつですね。
実はメカニカルスイッチの主流であるチェリーMX社の物は特許が切れているのでコピー品も出回っています。
コピー品のすべてが壊れやすいとは限りませんが中にはすぐに壊れるものもあるので、通販サイトのレビューを確認してみると良いと思います。
メカニカルキーボードだから壊れにくい訳ではなく、”ちゃんとした”メカニカルキーボードは壊れにくいので、安価なメカニカルキーボードを購入する場合は注意しておく必要があります。
▼4千円ちょいのキーボード▼
>>>【格安】安い5千円以下のメカニカルキーボードってどうなの?傾向と注意点を解説!
また、さらに耐久性を求めるなら接点が無いタイプの物を選ぶと良いでしょう。
基本的にキーボードはキーを押すと電極が触れ合って入力されます。しかし、使っていると摩耗してきてチャタリングや反応しにくいなどの不具合が発生してきます。
高級メカニカルキーボードは何千万回の耐久性と言っても、使い方によってはチャタリングによって5年くらいで不具合が発生する可能性もあります。
そのため、さらに耐久性を求めるなら高級キーボードの中でもチャタリングなどの不具合が発生しにくいキーボードを選ぶことが大事なのです。
そして、チャタリングが発生しにくいキーボードというのは接点がないタイプなのです。
具体的にはHHKBやリアルフォースなどの静電容量無接点方式や、RAZERのオプティカルスイッチ(光学式スイッチ)などがあります。
この2つは原理が違いますが共通するのは非接触のセンサでキーの下がりを検知しているのです。
実はチャタリングというのは電極同士が触れ合っている物理スイッチで起こる現象です。触れ合う電極が無ければ摩耗する接点もありませんので摩耗や接点が原因になる不具合が起きないという仕組みです。
このように、本当に耐久性が高いキーボードを使いたい場合は接点が無いものを選ぶと良いのです。
実際にリアルフォースやHHKBはライターや業務用で10年以上酷使しても使えている例もあります。
リアルフォースやHHKBで採用されている静電容量無接点方式について詳しく解説している記事があるので、気になる方はご覧ください。
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【機械工が解説】静電容量無接点キーボードの仕組みや特徴は?メリット・デメリットを解説!
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耐久性が高いので長く使えます。さらに耐久性を求めるなら接点が無いタイプを選ぼう!
カスタマイズ性が高い
3つ目はカスタマイズ性が高いことです。
好きに設定を変更できる部分が多いのでより自分に合った設定をすることができます。
例えばですが以下のような機能が搭載されています。
・キーの機能を変更(キーマップ変更機能)
・反応する深さ変更機能(APC機能)
・LED調節機能
・キーボードマクロ設定機能
・複数のパソコンのBluetooth設定を記憶できる
最も代表的なのがキーマップ変更機能で、元々設定されているキーとは別の機能をキーに割り当てられます。
▼HHKBのキーマップ変更機能▼
他にもゲーミングキーボードだとLEDの色や発行パターンを変化できたり、マクロを設定したりすることも可能です。
このようにキーボードを更に自分が使いやすいように設定できるのです。
ただし、価格帯によって変更できる範囲は結構変わってきます。
キーマップ変更機能を例にすると、2万円以上のキーボードだと全てのキーを1つずつ役割を決めることが可能になりますが、1万円代だと一部のキーの機能を入れ替えるだけの物もあります。
具体的にはマジェスタッチはコントロールキーとCapslockキーの位置しか入れ替えることができません。
このように、高いキーボードになるほど自分で設定できる範囲が大きくなって、さらに自分仕様に染め上げることが可能なのです。
価格が高くなるほどカスタマイズ性が高く、自分が使いやすいように設定できる
タイピングの感触が気持ち良い!
4つ目はタイピングの感触が気持ち良いものが多いのです。
これは高級キーボード最大のメリットも言って良く、僕自身も恩恵を最も受けている部分です。
「タイピングの感触が良いとなぜ恩恵を受けるのか?」と疑問に思っている方もいると思います。
確かにタイピングの感触は実際の業務では効率に影響しませんので、一見意味が無いように感じるものです。
では、なぜタイピングの感触が最大のメリットなのでしょうか?
その理由はタイピングの感触はモチベーションに直結してくるからです。
僕の場合は冒頭で紹介したHHKBのタイピングの感触が大好きで味わっていたいので、「タイピングがしたいから作業を進める」という仕事を始めるきっかけになっています。
そして、人間は一度始めたら集中が続きやすいという仕組みがあるので、そのまま仕事を進められるのです。
以前は作業に取り掛かれない時もありましたが、タイピングの感触のおかげで作業を始める前の無駄な時間を短縮してくれるという効果がありました。
この時間が短縮されたことによって、今まで紹介してきた何よりも効率化になっていると言えるでしょう。
そのため、時間を効率的に使えるようになるのが最大のメリットと言えるのです。
ゲーム用途で購入する場合も楽しめる部分が増えるのでさらに”楽しさの密度”をあげられます。
僕はこの打鍵感を求めて仕事用キーボードに30万円以上突っ込んできました。
そんな僕が独断で気持ち良い打鍵感を持つキーボード上位5つをランキング付した記事があります。
「他の要素は別にそこまで重視しないけど、打鍵感はこだわりたい!」という方は是非ともご覧ください。
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打鍵感が良くタイピングが楽しくなり、モチベーションが爆上がりする!
以上が高級キーボードの違いとそれによるメリットでした。
まとめると、キーボードとしても基礎能力が伸びているのはもちろんメリットですが、”気持ちが良い打鍵感”というプラスαの魅力によってさらにタイピングが楽しくなるのが最大のメリットであると言って良いでしょう。
高級キーボードは必要なのか?
結論としてはおすすめですが、必要とまでは行きません。別に高級キーボードが無くてもタイピングは可能ですからね。
それでもタイピングをたくさんする方は高級キーボードがあると疲労感やモチベーション、効率の面で快適になるのでかなりおすすめです。
なにしろ、タイピングの感触が良いキーボードを見つけることが出来たら、作業が楽しくなってきますからね!
しかし、一部の方は高級キーボードを購入しても後悔しますし、その価格分の価値を感じられないまま終わる方もいます。
購入しても後悔する方の特徴は他の記事にて解説していますので、購入する前に是非ともご覧ください。