リアルフォースR3/R3SシリーズにはAPC機能が搭載されています。
APCというのはアクチュエ―ションポイントチェンジャーの略で、キーを押した際に反応する深さを調整する機能です。
反応する深さを変更できるキーボードは限られているので、APCがあることはリアルフォースのメリットです。
APCを知ることでキーボードを選ぶ際の決め手になるかもしれません。
また、すでにリアルフォースの購入した方でも、ソフト面はいじったことが無いという方も結構多いと思います。
せっかく用意されている機能は最大限活用して、さらに快適にタイピングができるようにしたいものです。
今回はリアルフォースR3/R3Sに搭載されているAPC機能の特徴、調整方法とおすすめ設定を解説していきます。
変更方法に至っては説明書よりも分かりやすく解説している自信があるので、分からなかった方は参考になると思います。
こんな方に向けて書いています
- リアルフォースのAPC機能が気になる方
- APC機能の調整方法を知りたい方
- おすすめのAPC設定を知りたい方
リアルフォースのAPC機能の特徴
冒頭で解説したようにAPCはアクチュエ―ションポイントチェンジャーの略で、自分で反応する深さを変更できる機能です。
そして、設定できる自由度も高いので使い勝手も良いのが特徴です。
- 4段階のアクチュエ―ションポイント
- コマンドで簡単に変更可能
- キーごとに設定可能
- 他のPCでも設定を引き継げる
4段階から選べる
R3/R3Sで設定できるアクチュエ―ションポイントは4段階で、0.8mm、1.5mm、2.2mm、3.0mmから選べるようになっています。
引用:https://www.realforce.co.jp/features/
新品の状態では2.2mmで設定されていますが、浅くすることも深くすることも可能です。
なお、先代のリアルフォースR2では1.5mm、2.2mmと3.0mmの3段階から設定できます。
0.8mm、1.5mm、2.2mm、3.0mmの4段階から選べる
コマンドで簡単に変更可能
APCには6つのモードがあり、それをキーボード上からコマンドで簡単に変更できます。
- 一括0.8mm
- 一括1.5mm
- 一括2.2mm
- 一括3.0mm
- 個別設定1
- 個別設定2
5と6の個別設定に関しては後で詳しく解説しますが、事前に設定を作成しておくことでキーごとに反応深さを変更できる機能です。
これらをキーボード上から簡単に変更できるので、「キー深さを変更したいな」と思ったら3秒で深さを変更できるのです。
面倒な設定をせずにキー深さを変更できるので、文書を作成する場合は一括で2.2mm、PCでゲームをする場合は個別設定を使用すると言ったことも簡単い行えます。
キーボード上からコマンドで瞬時に切り替え可能
キーごとに設定可能
先ほども少し触れましたが、個別設定ではキーごとに反応する深さを変更できる機能があります。
事前にリアルフォースコネクトで設定しておくことで、好きなタイミングでその設定を呼び出すことが可能です。
リアルフォースコネクトは東プレの公式ホームページで無料ダウンロードできるソフトで、色々な設定を変更できます。
例えば"WASD"は0.8mm、"R"は3.0mm、それ以外は2.2mmという風に設定するのが可能なのです。
キー1つ1つに個別設定が可能
他のPCでも設定を引き継げる
リアルフォースコネクトで設定を変更したAPC設定はリアルフォース本体に保存されるのが特徴です。
これによってリアルフォースコネクトが入っていないPCでも同じ設定を引き継げるのです。
それに、万が一某Ghubみたいにリアルフォースコネクトがバグってもそのまま設定は使い続けられるので信頼性は非常に高いとも言えます。
設定を使いまわせるし信頼性も高い
以上がリアルフォースR3/R3Sに搭載されているAPCの特徴でした。
ただ単に変更出来るだけでは無く、利用者のことも考えてあるので非常に使い勝手が良いことが分かります。
APCの変更方法は?
次にリアルフォースR3/R3SでAPCを変更する方法を具体的に解説していきます。
リアルフォースR3でAPCを変更する方法は2つあります。
- キーボードからコマンドで変更
- リアルフォースコネクトから変更
キーボードから変更
1つ目はキーボードからコマンドを入力して変更する方法です。
数秒で変更できる方法なので、基本的にはこの方法を使用することになると思います。
設定方法は簡単で、Fnキーを押し続けながら上矢印キーを押す回数で反応ポイントを変更できます。
リアルフォースの上矢印キーの手前側にキーが3つ描かれているのが分かると思います。
これは普段は上矢印キーとして機能し、Fnキーとの同時に押しではAPC変更キーとして機能するということを表しています。
そして、現在のAPC設定はLEDインジケーターで確認することが可能です。
LEDインジケーターというのは本体の右上ら辺に付いている4つのLEDで右側が1番、左側が4番になっています。
今は何もコマンドを入力していない状態なので、通常状態です。
この状態からFnと上矢印を押していくことでLEDインジケーターの色と場所が変化していきます。
Fnキーと上矢印を一度だけ押すと現在の設定に対応する色と場所が光ります。そして、Fnキーを押した状態のままさらに上矢印キーをもう一度おすと、次の設定に変化します。
例えば初期設定なら一括2.2mmなので1度押した時点では3番LEDが黄色に光りますが、その後にもう1度押すことで一括3.0mmに変化して4番LEDが赤に点灯します。
APCモードが変化する順番は下のようになっており、現在の設定が最初に表示されて、その後は上矢印を1回押すたびに1つ後ろの設定が適応されます。最後の6番個別設定2の次はまた最初に戻って一括0.8mmになります。
- 一括0.8mm(1番青色)
- 一括1.5mm(2番緑色)
- 一括2.2mm(3番黄色)
- 一括3.0mm(4番赤色)
- 個別設定1(1番白色)
- 個別設定2(2番水色)
5つ目と6つ目の個別設定は事前に作成した設定を本体に保存しておく必要があります。
自分が使いたい設定にした際に何も操作せずに3秒ほど放置すると、LEDインジケーターが通常状態にもどります。
これにてAPCの設定は終了です。
まとめると、「Fnと↑(上矢印)でAPCを変更可能」であり、LEDインジケーターの場所と色で現在のAPC設定を確認できることを覚えておきましょう。
なお、リアルフォースR3Sの場合はLEDインジケーターの場所が違いますが、色や場所は同じです。
APCの変更方法もR3と同じなので、上の変更方法を参考にしてください。
リアルフォースコネクトから変更
2つ目はリアルフォースコネクトから変更する方法です。
この方法はソフトを立ち上げる必要があるので、個別設定を設定する時ぐらいしか使いません。
まずは準備としてリアルフォース公式サイトから「リアルフォースコネクト」をダウンロードして、キーボードを有線で接続します。
リアルフォースR3Sはもちろんですが、無線が使えるリアルフォースも有線で接続する必要があります。無線接続のままだとソフトには認識されません。
もし、「リアルフォースR3がリアルフォースコネクトに認識されない」という症状で困っている方は、有線ケーブルで接続したら認識されると思います。
キーボードを有線接続した状態でリアルフォースコネクトを起動すると下のような画面になります。
ここでキーボードが認識されていると一覧に表示されますのでクリックします。
クリックすると自分が使用しているキーボードのイラストが出現します。
この画面の左側にある「APC」をクリックすると、APCの設定画面に変わります。
まずは一括で変更する方法から解説します。
一括で設定する際には赤枠の部分が「全て」になっていることを確認して、その下の青枠の中から設定したい反応深さを選択します。
反応深さを選択したらソフト上の表示が変わるので、きちんと変わっているか確認してから保存します。
一括で深さを変更したい場合はこれで終了です。ソフトを使用する必要がありますが、感覚的にはコマンドを使用するよりも簡単です。
次に個別設定する場合です。
個別設定する場合は赤枠の部分を個別1か個別2にします。ここで個別1に設定した内容は、コマンドで変更する際に「個別設定1」にすることで利用できます。
個別1または個別2に変更した後は、設定したい深さを選んだ上でキーボードのイラストからその深さにしたいキーを選択します。
そうすると、選んだキーが深さに対応した色(この場合は0.8mmなので青)に変化します。
今回はゲームに使用するWASDの部分だけを0.8mm、それ以外を2.2mmにしていますのでWASD以外は黄色のままです。
もちろん、4つの深さを全て組み合わせることも可能です。
0.8mmは水色、1.5mmは緑、2.2mmは黄色、3.0mmは赤色に変化します。
最後にキーマップが決まったら保存をして終了です。
この状態でFnキー+"↑"(上矢印)のコマンドで個別設定1に設定すると、先ほど設定したオリジナルのAPC設定を使用できます。
APCの活用例を紹介
最後にAPCの活用方法をいくつか紹介していきます。
APCは便利な機能ですが活用しなければ無いのと同じです。
自分のリアルフォースのAPCを設定する際に、参考にして頂ければ良いと思います。
- 使わないキーを深くする
- 30gを使っている場合
- 途中までしか押さない場合
- ゲームで使う場合
使わないキーを深くする
1つ目の利用方法は使わないキーの反応深さを深くする方法です。
キーボードの中には「このキー使わないし、ミスタイプの原因になるだけで邪魔」と感じるキーはいくつかあると思います
そのようなキーは手が触れても誤作動しにくいように、最も深い3.0mmに設定しておくことをおすすめします。
insキーやF11キーの他にはWinキーなども一緒に深くしておくと便利です。
使用頻度が低いキーの反応ポイントを深くする
30gを使用している場合
2つ目は30gを使用している場合の活用例です。
リアルフォースR3とR3Sではキー荷重が選べるようになっており、すでに30gを購入した方や現在検討している方もいると思います。
僕は両方所持していますが、やはり30gは軽い分ミスタイプの可能性が高い傾向があります。
目的のキーと同時に隣のキーに触れてしまうと、すぐに反応してしまうのです。
そこで、少し触れたぐらいでは反応しないようにAPCで一括3.0mmに設定しておくことがおすすめです。
底付きするタイプの方だと使用感はほぼ変わらないのでデメリットはありません。
30gの場合は一括で3.0mmにするとミスタイプの確立を減らせる
ちなみに、30gを検討している方は購入する前に一度考え直すことをおすすめします。
理由はほとんどの方にとっては30gのメリットは活かせないからです。詳しいことはこちらも記事をご覧ください。
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途中までしか押さない場合
3つ目の例はキーを底打ちさせずに途中までしか押していない場合です。
キーを底付きさせないタイピングをしている方の中には「指を離すのが早すぎて打ち損じた、、、」という体験をした方もいると思います。
このような場合は初期設定である2.2mmよりも浅い0.8mmまたは1.5mmに設定すると良いでしょう。
これによって、打ち損じてミスタイプが発生する確率を減らすことが可能です。
底付きしない方は浅くすると打ち損じを減らせる
なお、指の動きを最低限にしたい場合はリアルフォースのオプション品であるスペーサーを使用するのも良いと思います。
物理的にストローク量が減らして底付きしつつも、指の移動量を減らせます。
>>>リアルフォースR3のキースペーサーの使用感は?メリットと注意点を解説!
ゲームに使用する場合
4つ目はゲームに使用する場合です。
キーボード本体に2つの個別設定APCを設定できるのを活かして、ゲームのタイトルに合わせたAPC設定を作成することに活用できます。
例えばFPSでは、そこまで精度が求められないWASDは最も浅い0.8mmに設定し、間違えて押したくないリロードボタンは3.0mmに設定するなどの使い方があります。
リアルフォースで設定できる0.8mmはメカニカルキーボードのスピード軸(銀軸)よりも反応ポイントが浅いので、それより素早い反応ができるというわけですね。
このように、反応性を重視する場合は浅く、確実性を重視する場合は深くすると良いでしょう。
キーの役割から反応深さを決める
ちなみにリアルフォースのGX1に搭載されているDual-APCはさらに設定できる範囲が広がっているので、ゲームを最重要視する場合はそちらがおすすめです。
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リアルフォースのAPCは高機能
今回はリアルフォースR3/R3Sに搭載されているAPC機能について解説しました。
個人的にAPCに限らずキーマップ変更などのソフト面を活用できていない方は結構多いように感じています。
せっかくある機能は活かすに越したことは無いので、今回解説した活用法を参考にしてみて下さい。
とはいえ、タイピングはフィーリングの部分もあるので、色々自分で試してから決めることをおすすめします。
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リアルフォースはバリエーションがたくさんあるのが魅力ですが、バリエーションがありすぎて通販サイトではお目当てのモデルが見つかりにくいという難点もあります。
そこで、モデル探しやしやすいようにそれぞれのモデルごとにまとめています。
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配列とキー荷重はリンク先で選べます
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有線接続に加えて無線接続が選べるR3ハイブリッドモデルはコチラです。
テンキーの有無、キー荷重はリンク先で選べます
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