
HHKBにはたくさんの公式オプションパーツがあり、その中の1つにHHKB吸振マットHGというものがあります。
このマットの価格は3千円でタイピング音を静かにしてくれる商品ですが、副次的に「打鍵感が良くなる」とも言われております。
個人的にはHHKBの公式オプションは高いのであまり購入したくありませんでしたが、「タイピングが気持ち良くなる」と言われると買わざるを得ないでしょう!
ただし、人間の記憶は意外と曖昧で信用できませんし、プラシーボ効果によって変わっていると感じる可能性も十分にあるものです。
それを防ぐために今回は2台のHHKB日本語配列を用意しました(笑)

片方は吸振マット無し、もう片方には吸振マット有の状態です。

この状態で比較することで曖昧な記憶に頼らず、吸振マットHGの効果をじっくりと比較することが可能というわけです。
右側のHHKBに付いているマジックテープは本来付いていません。
▼詳しくはコチラ▼
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ということで、HHKBの公式オプションである吸振マットHGの効果についてじっくり比較していきます。
こんな方に向けて書いています
- HHKB吸振マットが気になっている方
- 本当に効果があるのか疑問に思っている方

吸振マットをHHKB本体に貼り付け
最初に吸振マットHGの貼り付け方法から解説していきます。
吸振マットは封筒のような物に入れられており、パッケージは非常にシンプルです。

ちなみに、購入したものは吸振マットのみでしたが、明らかに大きい段ボールに入れられていました(笑)


パッケージの中には吸振マットと他のオプション品の宣伝だけで、吸振マットに関する説明書はありません。


今回は購入したのは真ん中に穴が開いている現行のHHKBに対応するタイプです。
実は吸振マットは旧モデル対応版と新モデル対応版があります。(後述)

押してみた感触はパズルのように組み合わせて使用するマットをそのまま薄くした感じです。

そして、机に接する面は滑り止めのためにエンボス加工がされています。

表面がぼつぼつしているのが分かると思います。とはいっても、実は吸振マット無しの方が滑り止めは強力なんですけどね、、、。
この吸振マットは両面テープで接着するようになっており、裏側に向けると剥がす面が出てきます。

それでは、HHKB本体に貼っていきますが、その前にHHKBの接着面を脱脂しておくと強力に接着してくれます。

そこまでシビアになる必要がなく、ウェットティッシュで拭いて清掃するだけで十分でした。
それでは、実際に貼っていきます。

裏の両面テープの台紙を剥がしてHHKBに接着するだけで完了です。

僕が使用しているHHKBは墨色なので吸振マットを貼る前と比較しても印象は変わりませんし、使用する際には見えない部分なので見た目の変化を感じることはほとんどないでしょう。
貼り付けるのは非常に簡単です
HHKB吸振マットの良い効果
それでは、いよいよ本題に入っています。
結論から言いますと、吸振マットを使用することで静音性に打鍵感に効果があるのは本当でした。
実際に吸振マット有と無しのHHKBを打ち比べてみると、明らかに打鍵感と静音性が良くなっているのを体験できました。

とはいえ、これだけでは物足りないのでさらに深掘りしています。
打鍵感が良くなる
HHKBは「スコスコ」という打鍵感が素晴らしく、この打鍵感を目当てにHHKBを購入した方も多いと思います。

そのような方は吸振マットを装着することで、さらに満足度が上がると思います。
というのも、吸振マットを装着することで指と耳から入ってくるHHKBの打鍵感がさらにクリアになるからです。

最初に指で感じる打鍵感について解説していきます。
指で感じる打鍵感が向上する理由は指への衝撃が緩和され、余計な振動が吸収されるからです。
キーを底付きするまで押している方は多いと思いますが、ノーマルの場合は底付きした際に指に反作用の衝撃が伝わってきます。
この反作用の衝撃によってHHKB本来の打鍵感(タクタイル感)が感じ取りにくくなるのです。
吸振マット装着時には余計な衝撃を吸収してくれるので、よりHHKBの打鍵感がクリアに感じられ、打鍵感が向上するというわけです。
また、タイピングをする際に指に伝わる衝撃が小さくなることで、指への負担も小さくなるというメリットもあります。
HHKB本来の打鍵感を鮮明に味わえる
次に音で感じる打鍵感について解説します。
ノーマルだとタッチの衝撃がHHKB本体や机に伝わり、余計な反響音や机を「トントン」とたたえているような音が混じります。
逆に吸振マットを装着すると本体の反響音と机の「トントン」という音が抑えられ、「スコスコ」という音がクリアに聞こえてさらに楽しめるようになります。
分かりやすいように例えると、ラジオの「ザー」というノイズが取り除かれたような感覚です。
タイピング音がクリアに聞こえるようになる
このように、指先と耳へ伝わる感覚に混じっていたノイズが取り除かれ、HHKBの一番の魅力である打鍵感を更に楽しめるようになります。
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タイピングの音が小さくなる
2つ目はタイピングの音が小さくなるというメリットです。
底付きの際に発生する本体への反響や机を叩いているような音を吸収することで、トータルの音量は小さくなります。
音自体は小さく、打鍵音はよりクリアに感じられるという何とも都合が良い効果が得られるのです。
そのため、「HHKB静音モデルの音を更に小さくしたい」と考えている方にとっても良い商品です。
HHKBは静音モデルでもある程度音が出ますが、吸振マットを装着することで体感できる程度には音が小さくなりました。
音が小さくなったことにより、静音性が求められる場面でもHHKBを使いやすくなったので、より高い静音性を求める方は装着することをおすすめします。
静音性が向上するので汎用性が上がる
以上が吸振マットの有り無しを比較して、実際に感じた効果でした。
個人的にHHKB最大の魅力だと思っている打鍵感がさらに向上し、静音性も向上したので大満足です。

HHKB吸振マットの悪い効果
しかし、吸振マットは良い効果だけでなく、デメリットもあるのです。
吸振マットのデメリットは以下の2つ挙げられます。
- ノーマルよりも滑りやすくなる
- チルトスタンドを使うと効果が半減する
詳しく解説していきます。
貼る前よりも滑りやすくなる
1つ目は貼る前よりも滑りやすくなるというデメリットです。
HHKBにはノーマル状態で強力な滑り止めゴムが底面に装着されています。
しかし、吸振マットを装着すると滑り止めゴムがマットに埋もれて浮いてしまうのです。


吸振マットは滑り止めのためにエンボス加工されていますが、実は本体のゴムの方が滑り止め能力は高いのです。
本体のゴムは"無敵"レベルの滑り止めだったのが、吸振マットを付けた状態である程度の力を加えると動いてしまう"そこそこ"レベルの滑り止めに下がってしまいました。
ただし、普通にタイピングをするだけなら滑りませんので、そこまで気になることではありません。

よっぽど激しいタイピングをしない限りは大丈夫なような気はします。
純正状態よりも滑りやすくなる
チルトスタンドを立てると効果半減
2つ目はチルトスタンドを立てると吸振マットの意味がなくなることです。
チルトスタンドを立てて使用すると接地面積が激減し、せっかくのマット部分が浮きます。


この状態だと、せっかくの吸振マットがほとんど意味を成さなくなるので、吸振マットを使用する場合はチルトスタンド無しで使いましょう。
ちなみに、チルトスタンドを使わない場合が最も疲労が軽減されるという研究結果がありますので、吸振マットを装着しない場合もチルトスタンド無しで使用するのをおすすめします。
>>>HHKBのチルトスタンドは3段階調節!どの角度が一番良いか解説!
スタンドを使うと効果が半減する
このように、吸振マットにもデメリットがあります。
致命的なデメリットではありませんが、良い効果だけでは無いことは知っておきましょう。
HHKB吸振マットの注意点
最後にHHKB吸振マットの注意点を4つ解説します。
もし、吸振マットを装着する場合は以下の4つのことに気を付ける必要があります。
- 貼り直しは難しい
- 本体の厚みが増える
- 吸振マットにも新旧がある
- 非公式品も存在する
貼り直しは難しい
1つ目は粘着力が強く貼り直しは難しいことです。
吸振マットは両面テープによって装着しますが、面積が広いので非常に強力な粘着力を発揮します。
これ自体は装着後に剥がれる心配が無いのですが、貼る際に失敗してしまうと貼り直しは難しいです。
そのため、実際に貼る前にHHKBに重ねてみて位置関係を確認し、少しずつ剥がして接着していくという工夫が必要です。
装着する際は慎重に行いましょう
本体の厚みが増える
2つ目は本体の厚みが増えるということです。
吸振マットの厚みは2mmあり、その分本体の厚みが増加します。
HHKBはマットなしでも本体に厚みがありますが、吸振マットを装着するとさらに上がります。
そのため、パームレストを使用していない方は手首への負担が大きくなってしまいます。
吸振マット無しの状態でもパームレストはほとんど必須なので、同時にパームレストも購入することをおすすめします。
しかし、家にあるものでパームレストの代用をすることも可能です。パームレストがどのようなものか気になっている方は一度家にあるもので試してみてはどうでしょうか?
>>>HHKBのパームレストは必要or不要?全員できるパームレストの代用品を解説!
HHKBにパームレストは必需品です。
旧モデル版と新モデル版がある
3つ目は旧モデル版と新モデル版を間違わないようにするということです。
HHKBには旧モデルと現行モデルがありますが、現行モデル対応の吸振マットはラベルやdipスイッチが隠れないように穴が開いています。

しかし、旧モデル対応のマットは中心部分に穴が開いておらず、これを新モデルに使用するとdipスイッチやラベルが隠れてしまいます。

そのため、現行モデルを使用している方は真ん中に穴が開いているものを選ぶ必要があります。
- HHKB Professional Hybirid Type-S
- HHKB Professional Hybirid
- HHKB Professional Classic
現行モデルは以上の3つですので、上の3つのどれかを使用している場合は穴が開いているタイプ、HHKB BTなどの当てはまらない場合は旧タイプを選びましょう。
新タイプと旧タイプを間違えないようにする
非公式品も売っている
4つ目は非公式の店から発売されている吸振マットもあります。
Amazonで「HHKB 吸振マット」と検索すると公式が出している物だけでなく、非公式品も発売されています。
公式品は3千円程度しますが、非公式品は2千4百円程度と少し安価なのが特徴です。
レビューを見る限りそこまで変わらなさそうですが、6百円程度しか変化しないのに加えて、ブログでレビューするのにあたって公式品を選びました。
非公式品でも大丈夫な方は少し安く購入できるので、そちらを選んでみても良いと思います。

公式品のHHKB吸振マットは「HHKB吸振マットHG」という商品名で"HG"という文字が付いています。
また、出品者が「PFUダイレクト」になっている場合は必ず公式品が届きます。
公式品を購入する際の納期や購入方法はHHKB本体と同じように購入できますので、こちらもご覧ください。
>>>HHKBはどこで買う?納期はどれくらい?3回購入したので解説します!
非公式品も存在する
以上がHHKBの吸振マットを購入する際に注意して欲しいことです。
4つほど紹介しましたが、特に後半2つは購入する際に気を付けて頂きたいです。
値段以上の価値はある
実際にHHKB吸振マットの効果を比較してみて、「シンプルながら効果は抜群だな」と感じました。
確かにお値段は3千円と高価な値段設定ですが、それだけの価値は十分にあると思います。
特に「HHKBのタイピングフィーリングが好きだ!」と思っている場合は"気持ち良さ"というパラメーターが星4から星5に上がりますので、是非とも試してみて欲しいですね。
メリットばかりではありませんでしたが、打ち比べた上で良い効果を確認できたので単なるプラシーボ効果では無いことも分かりました。
全体的に見れば非常に良いオプション品なので、吸振マットを購入してみるのはどうでしょうか?
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実はHHKBには販売元であるPFU以外が販売・発送している非正規販売品があります。
非正規販売品でも大丈夫ですが価格が通常より高い場合があるのと、予想外のトラブルの可能性もあります。


当サイトのHHKBのAmazonリンクは全てPFU正規販売品の物なので、安心してお買い物頂けます。
ただし、楽天のリンクは仕様上正規販売品を選んで頂く必要があります
▼正規販売品の選び方はこちら▼
>>>HHKBはどこで買う?納期はどれくらい?3回購入したので解説!
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