HHKBのモデルを選ぶ際に重要になるのが接続方法です。
HHKBには現在3つのラインナップが存在し、有線接続のみのモデルと有線接続と無線接続の両方が可能なモデルに分かれます。
基本的には無線と有線の両方が使えるモデルを選んでおけば、色々な状況に対応可能で困ることはありません。
しかし、有線接続は無線モデルよりも最大1万円安価で、比較的手が届きやすいというメリットもあります。
また、無線モデルはただ単に無線接続できるだけではなく、他にも機能が付いているのです。
今回はHHKBのBluetooth接続対応モデルとその特徴、向いている方について解説していきます。
こんな方に向けて書いています
- HHKBのモデル選びに悩んでいる方
- HHKBの無線接続の特徴を知りたい方
- 自分にはどちらが合っているのか知りたい方
Bluetooth対応の現行モデルは2種類
現在新品で入手できるHHKBは3種類です。(配列と色違いは除く)
・HHKB Professional Classic(ベースモデル)
・HHKB Professional Hybrid(中間モデル)
・HHKB professional Hybrid Type-S(最高級モデル)
現行モデルでは"HHKB Professional"という部分までは共通ですが、それ以降は機能に基づいて名前が決まります。
そのため、共通である"HHKB Professional"以降の名前の意味を知っておくことで、搭載されている機能が分かるということです。
そして、無線接続に対応しているモデルはある特定の名称が付いています。
それが、"Hybrid"という名前です。
Hybridという名称が入っているのは中間モデルと最高級モデルなので、無線接続が欲しい方はこの2つが選択肢になります。
Hybridという名称が付いている理由は、有線接続と無線接続の両方が使えるからです。
車だとエンジンとモーターの両方を積んでいるモデルをハイブリッドモデルと呼んでいるのと同じですね。
ちなみに、Hybridモデルは無線接続機能以外にもキーマップ変更が可能です。
キーマップ機能は使わない方も多いですが、日本語配列のHHKBは少し弄ると格段に使いやすくなります。
詳しくはキーマップ変更機能単体で詳しく解説している記事がありますので、そちらをご覧ください。
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以上が名称にHybridと入っているモデルで使用できる機能です。
Hybridモデルは無線接続とキーマップ変更ができる
次にこれらを踏まえて2つのHybridモデルについて解説していきます。
HHKB Professional Hybrid Type-S
最初に紹介するのは「HHKB Professional Hybrid Type-S」です。
このモデルは最高級モデルで、2023年6月現在の値段は36850円です。
これは無線接続が使えることを表す"Hybrid"に加えて、"Type-S"という文字が入っています。
Type-Sの"S"には2つの意味が込められており、静音を表す(Silent)と高速打鍵を表す(Speed)が掛かっています。
恐らくType-Sを選ぶほとんどの方が静音を目当てにしていると思いますが、その静音性能は申し分ありません。
カフェぐらいなら余裕ですし、静かな会議室でも使えるレベルです。
もちろん、打鍵感も非常に良いので様々な状況でタイピングを楽しめるモデルと言う訳です。
また、高級キーボードを購入する際に候補になりがちなのがメカニカル式ですが、メカニカル式は構造的に音が大きく、静音赤軸を選んでも打鍵感が犠牲になってしまいますので、静音性能と打鍵感を両立したい場合はType-Sを選ぶことをおすすめします。
そして、もう一つの高速打鍵はマイナーな機能かもしれません。
これは底付きまでの距離が通常版と比較して0.3mm短くなっています。
通常版は底付きまで4.0mm、Type-Sは3.7mmになっており、底付きした場合は往復で0.6mm削減できます。
普段使いではほとんど変わりませんが、指を動かす距離は短いので、タイピングゲームなどスピードを追い求める場合は有利ですね。
このように、Type-Sモデルは無線接続機能に加えて静音仕様なので、静音性が求められる場合はType-S一択ですね。
Type-Sは無線接続に加えて静音機能が付いている
ちなみに、公式によると最も売れているのが最高級モデルだそうです。
やっぱりビジネスシーンでは静音性が求められるので、個人的には最高級モデルを選ばざるを得ないことから来る結果だと思っています。
有線のみモデルの静音仕様があったら結果は変わっていたかもしれません。
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HHKB Professional Hybrid
次は「HHKB Professional Hybrid」です。
これは先ほどの解説した名前の通り、有線接続と無線接続の両方が使えるモデルです。
価格は2023年6月現在では31900円で、最高級モデルよりも約5千円ほど安価で購入できます。
ここだけを聞くと、Type-Sの下位互換モデルに感じてしまいますが、決してそうではありません。
むしろ、静音性が求められないことでType-Sよりも優れる部分があるのです。
それが打鍵感です。
打鍵感は指先に伝わる感触だけでは無く、耳に伝わる音でも感じ取っています。
そして、静音性が必要ないということは、耳にとって気持ち良い音を追求できるということでもあるのです。
HHKBを語る際に打鍵感は切っても切れない要素で、HHKB最大の魅力は打鍵感と言っても差し支えありません。
それを最大限に追求しているのがHybridモデルと言っても過言では無いでしょう。
考え方によってはType-Sは静音性と引き換えに打鍵感を妥協していると解釈することも可能です。
そのため、Hybridモデルは妥協では無く、実は攻めのモデルであると言いたいのです。
無線接続付でかつ、最高の打鍵感を味わいたい場合はHybridを選んだ方が幸せになれるのです。
打鍵感はHybridモデルが最強である!
以上の2つが現在新品購入できるHHKBで無線接続機能が搭載されているモデルでした。
Bluetooth接続対応のHHKBは「HHKB BT」などの廃盤も含めめる他にもありますが、現在発売されているのはこの2種類とその配列、色違いです。
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HHKBで使える無線接続の特徴
次にHHKBに搭載されている無線接続の特徴を紹介します。
一口に「無線接続が可能」と言っても、キーボードによって細かな部分や信頼性は違いますし、HHKBに関しては無線接続がより便利になる機能が利用できます。
- タイピングでの遅延は最小限
- 4台の接続先を保存可能
- 電池駆動
- 有線とBluetoothを同時に使える
タイピングでの遅延は最小限
1つ目は普段使いでは遅延をほとんど感じないということです。
無線接続で最も気になる部分だと思いますが、入力から遅れることはありません。
普通にタイピングをするぐらいだとほとんど違いを感じませんし、困ることも無いでしょう。
と言うのも、Bluetoothにもバージョンが存在し、世代が進むごとに信頼性と速度が向上しています。
先ほど触れた廃盤モデルのHHKB BTはBluetoothのバージョンが古く、安定性が低かったという話もあります。
もちろん、現行モデルはそれよりも新しい世代のBluetoothが搭載されているので、改善されています。
実際に無線接続を使用している際に通信が途切れることは稀です。
ただし、有線接続ほどの信頼性は無いので、周囲の電波状況によっては遅延や切断が発生する可能性もあります。
普通に使うだけなら無線接続のデメリットはほぼ無い
4台まで切り替え可能
HHKBは無線接続先を4台まで保存可能で、ペアリングをわざわざ変更せずとも4台の操作が可能になります。
それも、コマンド一つで切り替え可能なので、1秒以内に切り替えが完了します。
接続先を切り替えながら複数台のパソコンを1台のキーボードで操作する際に便利な機能です。
そして、有線接続もあるので無線接続4つ+有線接続1つの最大合計5つのデバイスを使い分けられます。
無線4台+有線1台を1秒以内で切り替えられる
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電池駆動
無線接続の際には外から電源を供給できないので、電池駆動で動作します。
Hybridモデルの背面に円柱を半分にしたような電池ボックスがあり、その中に単三電池2本を入れて使用します。
使用状況に依存しますが、電池の持ちは大体3か月程度なのでそれなりに交換する必要があります。
無線接続時には単三電池2本で駆動
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有線とBluetoothを同時に使える
4つ目は有線接続とBluetoothを同時に使えるということです。
どういう事かと言いますと、有線ケーブルで電力を供給しながら、Bluetooth接続も可能というわけです。
HHKBとパソコンを有線接続していると、HHKBの操作はパソコンの画面上に反映されると思います。
しかし、HHKBのケーブルをパソコンに接続した状態でBluetooth接続を使用することで、パソコンから電源を供給しながら他のタブレットやラズベリーパイを操作することが可能になるのです。
もちろん、コマンド一つで有線接続しているパソコンに操作先を戻すことが可能です。
家や会社のデスクなどの決まった場所で使う場合は有線接続するメリットは大きく、電池交換が無くなるのはもちろん、スリープモード時のPCを復帰させる際にも便利です。
実は無線接続だと30分操作が無いと勝手に電源が切れる節電モードという機能があります。
一見便利ですが、スリープモードから復帰させるためにHHKBの電源ボタンをONにする必要があります。
後は単純にケーブルで接続しているPCを操作する際に遅延や切断が発生する可能性を無くせます。
このような理由があるので、決まった場所で使用する場合は有線接続を併用した方が良いのです。
ただし、有線接続を使いたい場合は、自分でケーブルを用意する必要があることに注意しましょう。
>>>HHKB Professional Hybridシリーズの付属品は?「」が足りない!
有線と無線の良い所取りが可能
以上がHHKBに搭載されている無線接続の特徴でした。
ただ単にBluetooth接続出来るだけでは無いことが分かって頂けたと思います。
Bluetoothモデルが向いている方
HHKBの無線接続機能は非常に高機能です。
しかし、どんなものでも向き不向きがあるように、全ての方に向いている訳ではありません。
と言うことで、Bluetooth無線接続モデルが向いている方の特徴を紹介します。
無線モデルで幸せになる方
- 静音仕様が良い方
- 持ち運びを頻繁にする方
- 様々なデバイスで使いまわす方
- ロマンを追い求める方
静音仕様が良い方
1つ目は静音仕様が良い方です。
前述したように、現在のラインナップでは静音モデルのType-Sが欲しい場合は最上級モデルのみしかありません。
無線接続が必要無くても、無線接続モデルを選ぶことになります。
おそらく、静音機能が決め手になって最高級モデルを選んだパターンも多いと思います。
静音モデルを選ぶと自動的にHybridモデルになる
ちなみに、静音性を向上させたい方は吸振マットがオススメします。
これはHHKBの公式オプションパーツで、タイピング時に発生する衝撃やノイズを取り除いてさらに静音化できます。
下の画像の左側がノーマル、右側が吸振マット装着です。
僕のサイトには2つのHHKBを使って吸振マットの効果を調べた記事があります。
静音性と打鍵感の向上の効果について対照実験で確かめましたので、気になる方はご覧ください。
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頻繁に持ち運ぶ方
2つ目は頻繁に持ち運ぶ方です。
会社や自宅など決まった場所で作業をする場合は有線接続だけで良いかもしれませんが、HHKBを持ち運んでホテルやカフェで作業する方は無線接続モデルを選択すると良いでしょう。
持ち運ぶことを考えると荷物を減らせる無線モデルが便利なのは明らかです。
そのため、頻繁に持ち運んで作業をする方は無線接続がおすすめです。
それも人がいる場所で使うのでType-Sをおすすめします。
ただし、持ち運ぶことを最優先に考えるならばHHKBは不向きです。
HHKBは持ち運べる大きさですが、いつも持ち運ぶには大きいです。
HHKBよりもさらにコンパクトなキーボードはありますし、本体に厚みがある関係でパームレストも必要です。
あくまで、「持ち運べる大きさだけど、持ち運びに向いている訳では無い」ことを知っておいて欲しいです。
持ち運ぶことを考えている場合はこちらの記事もご覧ください。
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様々なパソコンで使いまわす方
4つ目はたくさんのデバイスで使いまわす場合です。
HHKBは4つのBluetooth接続先と有線ケーブルの合計5つの中からコマンド一つで接続先を変更できます。
この機能は複数のデバイスを使用する方、特に同時に使用する場合は非常に便利です。
音を出してよいならHybridモデル、静音性が必用ならばType-Sを選ぶと良いでしょう。
複数台のPCを使うならHybridモデル
ロマンを追い求める方
男の子は何歳になってもロマンを追い求める生き物です。
ここまでいろいろ言ってきましたが、結局は「欲しい」と思った物を選ぶのが最も幸せになれます。
”高級キーボードの最高級モデル”という響きにロマンを感じない人はいるだろうか?いや、いない!(反語)
たとえ無線接続や静音機能が必要無くても関係ない!欲しいから買うのだ!
是非とも、「このモデルが良い!」とビビっと来たモデルを選んでください
有線接続が向いている方
では、最後に有線接続のみであるClassicモデルが向いている方を解説していきます。
以下の2つに当てはまっている場合は、最も手が届きやすいClassicモデルも候補に入ります。
有線接続で幸せになれる方
- 静音は必要なく価格を抑えたい方
- 背面の出っ張りが気に食わない方
静音は必要なく価格を抑えたい方
1つ目は静音性が求められず、価格を抑えたい場合です。
Classicモデルは2万7千円と唯一2万円代で購入できるHHKBです。
打鍵感は変わりませんので、静音機能と無線接続機能が必要無いのであれば十分に満足できます。
最安値を狙うならClassicモデル
裏の出っ張りが気に食わない方
2つ目は裏の出っ張りが気に食わない方です。
Hybridモデルには電池ボックスの出っ張り付いています。
この出っ張りがダサいと感じる場合は、電池ボックスが無く出っ張りが無いClassicがおすすめです。
外見も重要なファクターですので、外見で選ぶのも悪くはないでしょう。
Classicモデルはでっぱりが無いのでスッキリしている
これらの当てはまっている場合は、Classicモデルも一緒に検討してみると良いですね。
無線接続を選んで困ることは無い
今回はHHKBのBluetooth接続対応モデルとその特徴について解説してきました。
最後には無線接続機能が向いている方と必要ない方の特徴も解説しましたが、あくまで僕の考えなので参考程度に受け止めて下さい。
もし、自分に無線接続が必用か分からない場合は、予算が許すのであれば機能が多い最上級モデルが無難です。
機能が無くて困ることはあっても、機能があって困ることは無いですからね。
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